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DIS、戸田市教育委員会・インテルと産学官連携のもと協定を締結

2025/11/12 12:58

 ダイワボウ情報システム(DIS)は11月11日、戸田市教育委員会・インテルと、現在、中央教育審議会で議論が進められている次期学習指導要領の動向を踏まえ、先進的なSTEAM教育のあり方を先行的に実証することを目的とし、連携協定を締結したと発表した。

 今回の協定は、「新しいSTEAM教育環境の事例創出」を目指すもので、DISがこれまで推進してきたSTEAM教育環境の導入・支援で培った知見を生かし、事例創出の取り組みをさらに発展させる。この実証先として、今回、戸田市立戸田中学校に最新のデジタル機材を備えた学びの拠点「STEAM CAMPUS」を開設した。

 実証を通して、次期学習指導要領で議論されている探究的な学びの基盤となる情報活用能力の育成や、STEAM教育の実践によるこれからの学びを実現する事例創出を進める。さらには、全国のパートナー企業との連携によって、学校/教育機関へ新しい学習基盤のあり方や導入に向けた支援を行う。

 デジタル社会の進展に伴い、教育現場では文系・理系の枠を超えて教科横断的に課題解決に取り組む能力の育成が急務となっている。中央教育審議会で議論が進む次期学習指導要領では、生徒が自ら問いを立て探究する学びの基盤として、情報活用能力の重要性が一層高まっている。

 DISは戸田市教育委員会・インテルとともに、生徒が自ら立てた問いやアイデアを、情報活用能力の駆使によって素早く形にし、試行錯誤と協働を通じて探究を深める場としてのデジタル機器教育環境の実現を目指す。今回の実証研究は、単なる機材導入にとどまらず、探究的な学びの推進や情報活用能力の育成を学校全体に浸透させることを目指すものとなる。IT流通を支えるディストリビューターの立場として、教育現場を支援してきた知見を生かし、DISは新しい学習環境の在り方や導入に向けた支援をリードしていく。

 共同研究の実証校である戸田市立戸田中学校に開設したSTEAM CAMPUSは、単なるSTEAM教室の整備だけでなく、学校キャンパス全体を、創造性を育む教育環境として位置づける。その中核となるメディアルーム(Core Lab)に加え、理科室、木工室、美術室、音楽室といったこれまで十分に整備が進んでいなかった特別教室にも、ハイエンドなSTEAM教育環境を導入した。これらを一体的な学習空間STEAM CAMPUSとして再定義・構築することで、より専門的・横断的・創造的な学びを推進していく。

 各特別教室には、ハイスペックPCやモニターに加え、教科の特性に合わせて教室に整備された多様なデジタル機器やツール(3Dプリンター、デジタル顕微鏡、液晶ペンタブレット、音楽制作(DAW)機材、クロマキー合成が可能な動画配信システムなど)を生徒が活用・応用し、無限のアイデアを形にできる最先端の環境を提供する。

 また、DISは、インテルのSTEAM教育向け授業フレームワーク「インテル Skills for Innovation」(インテルSFI)を国内で初採用したオリジナルの教員研修プログラムを提供する。このプログラムは、インテルが提唱する「Skills for Innovation(SFI)」の枠組みを取り入れ、探究的な学びに不可欠なプロジェクト型学習(PBL)の授業設計スキルを体系的に習得するプログラム。これによって、次期学習指導要領が目指す、情報活用能力を基盤とした教科横断的な学びの実現を、教員研修の側面からも支援する。

 DISではこれまで、全国の教育機関に幅広いパートナーを通してICT機器の導入を支援してきたほか、インテルとともに推進してきた「STEAM Labプラットフォームの実証研究」を2022年から23年度に各教育段階に応じて18校に展開してきた。同社は、ハードウェアの提供にとどまらず、ICT利活用や導入支援に向けた授業デザイン研修も提案している。引き続き、全国の販売パートナー網を最大限に活用し、最適なICT環境の導入・利活用促進に向けた提言活動を実施していく。
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ダイワボウ情報システム=https://www.pc-daiwabo.co.jp/

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