ラクスは12月1日、「楽楽精算」で「楽楽AIエージェント for 楽楽精算」のベータ版提供を開始した。領収書の内容から、AIエージェントが事前申請やクレジットカード明細、過去の履歴などを解析・ひも付けし、申請伝票を自動作成する。ベータ版は無償で、2026年内に有償オプションとして展開する。
宮川拓也事業統括部長(左)と石田浩章課長
これまではAI-OCRによる領収書の読み取り機能を備えていたものの、事前申請とのひも付けや、勘定科目や用途などの入力は手作業で行う必要があった。1日の説明会で、楽楽精算事業統括部の宮川拓也・事業統括部長は「人の最後の一手間を、限りなくゼロにするためのトライ」と話した。
オプション化後の料金は「従量だとお客様が安心して使えない」(宮川事業統括部長)として、ユーザー数に応じた固定料金とする方針だ。LLM利用に一定のコストが発生するため、継続的なサービスとするために有料オプションとした。一方で、宮川事業統括部長は「費用対効果を感じられる価格設定としたい」とも語り、比較的低価格でのスタートとなる見通しを示した。
「楽楽AIエージェント」の名称は、楽楽クラウドの別サービスでのエージェント展開を見据えたものという。LLM自体は別サービスでもすでに利用しており、共通基盤を通じて各サービスへ呼び出すかたちとなっている。同統括部の石田浩章・AIエージェント開発課課長は「共通基盤によって、コスト削減や迅速な開発につなげたい」と展望した。
(藤岡 堯)