ラクスは、社員を地方銀行に出向させる形式でのパートナー支援を展開している。行員に同行して中小企業のニーズを聞き取り、「楽楽クラウド」の製品や他社製品を提案。銀行の顧客基盤を生かして潜在需要を掘り起こしている。製品導入を通じて、取引先の決済口座をパートナーの地銀へ集約する取り組みも進め、本業である預貸ビジネスの強化にも貢献する考えだ。
玉井良知・部長(左)と金子颯太・ユニットリーダー
現在、中国銀行(岡山市)と東日本銀行(東京都中央区)の2行に社員を派遣している。東日本銀行に出向していた、楽楽クラウドバックオフィス事業統括本部パートナーアライアンス統括部東日本パートナーアライアンス部関東甲信越北陸パートナーアライアンス課の金子颯太・ユニットリーダーは「ITコンサルタントのような動き方をしている」と話す。
銀行は取引先の経営層との接点があり、業務課題は把握しているものの、その解消につながるITツールへの理解は浅い面がある。ラクスはデジタルによる業務改善の専門家として、銀行のデジタル商材の提案力向上に協力する。
成果として、東日本銀行ではラクス製品の商談数が約5倍、他社製品も約2倍となり、商談化までの期間が半減。中国銀行では導入実績が連携前の約3~4倍に増えた。
また、経費精算や請求書受領といった製品は、業務で発生する振込や入金を自行の口座経由に誘導する接点となり得る。取引先の主口座になれれば、資金繰りの把握にもつながり、適切なタイミングでの融資提案にもつなげられる。
出向は今後も広げる方針だ。東日本パートナーアライアンス部の玉井良知・部長は「金融機関との連携で顧客の経営課題にどれだけ近づけるかが本来の目的。より共創的な視点で、金融とのつながりを生かした提案をつくりたい」と語る。
(藤岡 堯)