年頭所感

【2008年 年頭所感】 コア

2008/01/14 20:37

週刊BCN 2008年01月14日vol.1218掲載

国内版オフショアの強化

井手祥司 社長


 当社の主力事業の1つである組み込みソフトウェア開発の需要は、引き続き拡大するとみている。携帯電話などの一部領域で伸びが鈍っているものの、自動車やデジタル複合機(MFP)などの分野は今後も大きく伸びる見通し。とりわけ自動車は開発人員さえ揃えられれば、いくらでも伸びる勢いだ。

 自動車は人命に直結するだけに、寸分のミスも許されない組み込み機器である。このため一流のSE・プログラマを揃える必要があり、付加価値も高い。ただ、実際問題として機器メーカーの要求に応える人材を、一度になかなか揃えられないのが課題だ。

 そこで強化しているのが“国内版のオフショア開発力”を高める取り組み。東名阪の大都市圏だけでなく、中四国・北海道など地方でのソフトウェア開発体制を拡充する。オフショアといえば一般に中国やインドなど海外を指すが、自動車の制御部分に使う重要な組み込みソフトなどは、そう簡単に海外に出せない。外部への持ち出しを許さないメーカーも多く、優秀な人材を揃えにくい要因の1つになっている。

 とはいえ、メーカーとの信頼関係を築きながら、ここ数年、少しずつではあるが持ち出せるようなってきた。地方は地元志向の有能な人材が多く、採用後の定着率も首都圏とは比較にならないほど高い。ノウハウの蓄積も容易で、質の高い開発ができる。メーカーの開発需要に応えるためにも国内版オフショアを推進し、事業の進展につなげる。


(1)生年月日: 1944年12月15日 (2)年齢: 63歳 (3)出身地:広島県 (4)出身領域:企画営業
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