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<解剖!メーカー流通網>40.マジックソフトウェア・ジャパン 開発ツールはクラウド向けへ変革 幅広い層に販社を拡大

2009/11/19 20:45

週刊BCN 2009年11月16日vol.1309掲載

 開発・統合ツールメーカーのマジックソフトウェア・ジャパン(佐藤敏雄社長)が主力とするソフトウェアは、2系統ある。一つは、国内企業を中心に約2万4000社の導入実績がある統合アプリケーション開発ツール「Magic uniPaaS(ユニパース)」。今年前半までは「Magic eDeveloper」の名称で親しまれていた。もう一つが2004年6月に投入したEAIツールの「Magic jBOLT」だ。

 「uniPaaS」を使って自社システムを開発する企業や企業システムを構築するSIerは、約800社に達するほど、開発ツールの定番として浸透している。

 「uniPaaS」は、「RIA」のクライアントとサーバーの両方を統合開発できる業界初のツール。クラウド時代を睨み、既存アプリケーションをリッチクライアント化するニーズが増えるなかで、「短期間でWeb化できるツールで、SIerなど幅広い分野で役立つ製品」(佐藤社長)と、従来以上にパートナー獲得を積極化していく。

 「jBOLT」は、国内で広く出回る「DataSpider」や「ASTERIA」など統合ツールの競合として“後発”ではあったが、国内市場に投入された製品である。この投入を機に同社は、基幹システムの業務アプリケーションと関連させた統合開発の「インテグレーション市場」へ参入している。

 「jBOLT」を出した当時、幅広い業務アプリケーションとの連携を模索していた。その一環として、中堅・中小企業(SMB)向けに幅広く支持を受けるソフトベンダーとのアライアンスを積極化してきた。しかし、現在は「マーケットを絞り込み、ソフトベンダーについても選択と集中を行った」(佐藤社長)という。

 そのため、現在の「jBOLT」は大規模向けの「SAP ERP」や「Lotus Notes」のほか、SMB向けの汎用ソフト数社用の「専用コネクタ・アダプタ」を提供し、社数を限定して各ソフトベンダーの販社への提供を積極化している。(谷畑良胤)

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