物流においては、荷物量の増加や人件費の高騰などの課題への対応が叫ばれています。そうした中、SB C&S傘下で物流サービスを展開するSBフレームワークスの川崎事業所では、ロボットなどの最新ソリューションを活用した物流の自動化に進め、生産性や品質の向上を図っています。現地を訪れ、その取り組みを取材しました。(岩田晃久)
高密度自動倉庫システム「AutoStore」が稼働
川崎事業所は神奈川県の臨海部に設置された大型物流施設「ESR東扇島ディストリビューションセンター」内にあり、SB C&Sが扱う数多くの法人向け製品とコンシューマー向け製品が入出荷されています。
さまざまな製品が保管されるラック
日々、さまざまな製品が入荷される
物流の自動化を担う中心となるのが、ノルウェーに本社を置くAutoStore(オートストア)が提供する高密度自動倉庫システム「AutoStore」です。ここでは、AutoStoreを用いた作業の工程を見ていきます。まず、入荷した製品は、ビンと呼ばれる専用コンテナに詰め替えられます。
製品を入れるビン
コンベヤーで運ばれるビン
AutoStoreが稼働する倉庫内には、格子状に組まれたアルミ製の支柱・レールで構成する「グリッド」が設置されています。そして、グリッドのマスの中に、製品が入ったビンを積み上げて格納します。ビンを積み上げることで、一般的な倉庫などの平置き棚と比べ大量に製品を保管することができます。
AutoStoreの全体。グリッドの間にビンを積み上げ格納される。
ロボットが製品をピックアップ
積み上げられたビンから製品をピックアップするのは専用のロボットです。ロボットはグリッドの上を走り回り、指定された製品を自動搬送します。ロボットは自動で充電される仕組みです。従来は、広いセンター内を人が移動して製品をピックアップしていましたが、その作業をロボットが担うことで、ピッキング作業の効率化を実現しています。
ピックアップ作業を担う専用ロボット
ロボットから搬送される製品はポートと呼ばれる作業ステーションに届き、スタッフにより出荷作業が行われます。ポートは数種類あり、処理能力や運用に合わせて選ぶことができます。
製品が届くポート(作業ステーション)
届いた製品を詰め替える作業の様子
川崎事業所には、ロボット160台、ビン6万5000個、ポート28台が導入されています。さらなる物流の自動化を進めるため、ピッキングロボット「Berkshire Grey」や、自動フォークリフト「BALYO」の本格稼働が予定されています。Berkshire Greyを活用することで、製品入荷時にビンに移し替える作業などが自動化されます。
ピッキングロボット 「Berkshire Grey」
自動フォークリフト「BALYO」
SB C&SとSBフレームワークスは、今後もさまざまな取り組みを通じて、物流オペレーションの自動化を推進する考えです。