今日のひとことWeb版

CSKが去って、何が始まる

2011/02/28 15:26

 10年前に誰がこんな事態を予想していたでしょう。大川功“総帥”の時代に栄華を極めたCSKが住商情報システムとの経営統合を発表しました。1968年、大阪・淀屋橋に日本初の独立系システムエンジニアリング企業「コンピューターサービス」が誕生しました。これがCSKの前身です。現在はホールディングス体制を敷き、本社を東京南青山に置いていますが、元をたどれば大阪の出自。

 CSKは中堅SIerとして三番手グループにありましたが、これでまた一つ“独立系の雄”が消えました。東京の“独立系の雄”で、JISA会長だった佐藤雄二朗氏が率いてきたアルゴ21がキヤノンMJに買収されて3年が経ちます。両社とも、金融機関頼みのベンダーでしたが、他の領域への進出が遅れたことが響き、あえなく敗退してしまいました。

 CSKに関しては、金融危機の際に行ったコスモ証券の売却で発生した特損が行き場を失ったといえますが、技術力が高く、受託開発には一日の長がありました。それだけに、残念だと感じるIT業界関係者は多いはずです。やはり、国内市場の成熟化とともに、業界の再編・収斂は今後も進んでいくのでしょう。(谷畑良胤)

【記事はこちら】
住商情報システムとCSKが経営統合、「SCSK」が10月1日付で誕生
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.2.28」より
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