数週間前から、複数のIT関連メディアがIPv4アドレスの枯渇問題を取り上げています。さらにIPアドレスの割り当てを管理するIANAの2月4日の発表で、それに拍車がかかりました。論調は、「IPv6への移行で新たなビジネスが一気に盛り上がる」。
問題が発生したり、新たな技術が生まれたりすると、メディアはいつも特需や急激な成長を予測し、大騒ぎを繰り広げます。IPv6についても同様でした。
確かに、関連サービスが伸びないわけではありません。IPv6への移行ビジネスには、一定のニーズが出てくるでしょう。
しかし、IPv4アドレスがなくなったからといって、多くのユーザーにすぐにトラブルが発生するわけではなく、関連ビジネスが一気に立ち上がるわけでもありません。
遅ればせながら、『週刊BCN』もこの話題を取り上げました。個人的には、IPv4枯渇にチャンスはあっても、特需はない――焦らず、ゆっくり、着実に策を練る時期だと思っています。(木村剛士)
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IPv6で商機をつかむ! 企業の隠れたニーズを掘り起こせメールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.3.4」より