東日本大震災で甚大な津波被害に遭った南三陸町。町民のスポーツ施設「志津川ベイサイドアリーナ」は高台にあって津波の難を逃れたことから、町の復旧・復興の前線基地になっています。震災から1か月が過ぎた4月16日、町の中でここだけに明かりが灯りました。
記者は4月14日の夕刻、南三陸町に入りました。午後5時を過ぎれば、漆黒の闇。避難所になっている小中学校などには、日暮れとともにディーゼルエンジンを利用した非常灯が点りますが、携帯用のLED照明が広い体育館にせいぜい10基程度。夜ともなれば、人の顔を確認するのがやっとです。一日も早く、ここにも明かりが灯ってほしいものです。
ここにいるボランティアの方々は、ホームページを立ち上げ、各避難所で必要な物資の情報を収集し、全国へ発信しています。ホームページを見た方が物資を調達し、避難所に届けます。情報は、散乱する瓦礫をかき分けて、直接避難所に行って入手します。避難所にPCさえあれば、この情報収集がらくに、スムーズに進みます。PCを稼働させる電源、そしてPCの使い方を教える人――。ここにIT業界の力がほしいのです。(谷畑良胤)
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【被災地レポート】震災で問われた「事業の継続」、すばやい動きが会社を支えた(震災直後の事務所映像あり)メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.4.18」より