北斗七星

北斗七星 2011年5月16日付 Vol.1382

2011/05/19 15:38

週刊BCN 2011年05月16日vol.1382掲載

▼宝暦2(1752)年、肥後熊本藩主に就いた細川重賢は、質素倹約を奨励して殖産興業を指揮し、藩財政を立て直した名君として知られる。つまりは、赤字脱却のために経費を節減し、一方で次の収益モデルを構築するということだ。細川藩主が「宝暦の改革」を成し遂げた背景には、藩外へ初めて門戸を開く日本初の学校「時習館」を設立し、熱心に人を育てたという経緯がある。

▼東日本大震災時の津波被害と福島第一原発の事故、さらには焼き肉店で起きた「ユッケの食中毒」など、“人”が介在する業務フローの不備が相次いでいる。備えはあった。事故対応や事故を未然に防ぐマニュアルも存在した。だが、あくまで想定内を規定した内容であり、事故発生時に人がどう動くかの訓練がなされていなかったことが被害を大きくした。

▼マニュアルやIT機器を用意したことで安心し切ってしまい、万が一の事態が生じた時にどう対処すべきかという「人の教育」がなおざりになりがちだ。この数か月を振り返ってみての教訓は、機械などに頼らずに想定外のことも織り込んで、人が動くべきフローを日々確認することの重要性を知ったことであろう。(吾)
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