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発電機は用意したものの……

2012/04/26 15:26

 首都圏では今、大手SIerによる第3世代データセンター(DC)の開業が相次いでいます。新日鉄ソリューションズ(NS-SOL)が5月1日に大型の第3世代DCをオープンさせるのに続いて、10月以降、キヤノンマーケティングジャパンと野村総合研究所(NRI)が大型第3世代DCを開設する予定です。

 各社が強調するのは、何といっても「耐震性」と「電源設備」。NS-SOLが開設した1300ラック相当の第5DCは、6000kVAの最新鋭ガスタービン非常用発電機を4基備え、連続72時間の発電が可能ということです。

 この大容量発電機は、昨年の震災前にすでに発注していました。「何とか手に入った状態で、もし震災後に発注していたら開業に間に合わなかった」とNS-SOL幹部。震災後に起きた大容量発電機の“奪い合い”の状況は、いまだに続いているそうです。

 震災直後の電力供給危機では、DCの燃料補給のために、何台ものタンクローリーが製油所から何度も往復する事態に直面しました。NRIの嶋本正社長が、道路事情や発電機の排煙、騒音など、さまざまな制約や問題が出てくると危惧していたことが思い起こされます。

 暑い夏はもう直前まで迫っています。DC関係者は最新鋭発電機を準備しつつも、一方では「電力不足でDCの発電機を回すような事態だけは避けたい」と本音を吐露しています。第3世代DCでさえ、72時間しか連続運転できないわけで、古いDCのなかには24時間しかもたないというケースも決して珍しくありません。

 DCの約7割が集中し、第3世代DCの開業も相次ぐ首都圏――電気料金の値上げを断行した東京電力には、是が非でも電力供給でがんばってほしいものです。(安藤章司)

【新日鉄ソリューションズの第3世代DCの記事はこちら】
NS-SOL、第5DCが5月1日に開業、今夏には次期クラウドサービスがスタート
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.4.26」より
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