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「SAP Business One」健在

2012/05/08 15:26

 SAPジャパンが、中小企業向け統合基幹業務システム「SAP Business One」事業のテコ入れを図っています。

 過去のコラムで、影の薄かった「SAP Business One」が変わろうとしていることに触れました。取材を通じて、その詳しい状況が判明しました。担当者は強い意気込みをこう表しています。「社内の構造改革に取り組み、インダイレクトビジネス(間接販売)専任の営業体制を構築した。中堅・中小企業(SMB)は、当社にとってこれまでホワイトスペースだった。パートナーとの協業を深め、一気にカバレッジを広げる」。

 「Business One」は、海外の子会社を含めたお金の流れをきちんと把握しようとする年商100億円強の中堅企業からの引き合いが伸びているそうです。「以前は国内向けの閉じたコンペティション(競争)で販売活動を展開していたが、これを転換した」。

 今年度は、上半期だけで昨年の通期実績の2倍強を売る見込み。ただ、長期的な製品ロードマップや開発計画が若干不透明という指摘もあります。今後、パートナー企業は、「SAP Business One」の扱い方・位置づけについて、再考を求められることがあるかもしれません。(信澤健太)

【記事はこちら】
SAPジャパン 中小企業向けERP事業をテコ入れ グローバル進出を強力支援
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.5.8」より
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