今日のひとことWeb版

弥生がクラウドサービスを開始

2012/06/19 15:26

 「2012年は、第二ステージに入る1年目とする。これまでにパッケージを進化させてきたし、4月には『弥生オンライン』をリリースする。ユーザーの業務を成功に導くお手伝いができる製品を提供していきたい」。弥生の岡本浩一郎社長は、2012年の年頭所感でこう述べました。

 4月としていたクラウドサービス「弥生オンライン」のリリースですが、実際には、6月14日に提供スケジュールが明らかになりました。2008年4月の“弥生 as a SaaS”宣言から4年以上が経過して、ようやく姿を現すことになります。これまでスケジュールの見直しを繰り返していて、業界関係者からいろいろな声が聞こえてきたのも事実です。

 製品コンセプトは、会計アプリの利用(自計化)と会計事務所への丸投げという二つの選択肢の中間に位置する「半自計化」。事業者は、会計の知識がなくても、ビジネスの記録を入力するだけで済みます。一方で、会計事務所はデータを一から入力する必要がなく、経営アドバイスなどのより付加価値の高い業務に専念できます。

 ユーザーである事業者や会計事務所にメリットのある仕組みだという主張は理解できます。ただ、2010年時点で掲げていた「中小企業・個人事業主・起業家向けミニERP」というコンセプトとの違いがよくわかりません。岡本社長は、「『中小企業・個人事業主・起業家向けミニERP』というコンセプト自体は、既存ユーザーだけでなく新規ユーザーにも有効だ。引き続き開発に取り組む」と話します。別製品として開発するようですが、その位置づけや製品ロードマップは明らかになっていません。(信澤健太)

【記事はこちら】
弥生、いよいよ「弥生オンライン」が始動、9月初旬に正式提供
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.6.19」より
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