▼大塚商会は、今年度上期(2013年6月期)の連結業績で過去最高の売上高を達成した。期首に発表した計画値と比較すれば2.8%増。強さをみせつけた。

▼実は、好業績の背景には大塚裕司社長の並々ならぬ決意があった。今年4月11日、大塚商会は、子会社でオフィス工事などを手がけるネットプランの不祥事を発表した。元従業員が自宅のパソコンを使って架空の売り上げ計上と回収の偽装を行っていたことを公表。一連の行為が今年度の業績に与えるインパクトは、10億6600万円の損失となって現れる。これを今年度第1四半期の営業外費用として計上した。

▼大塚社長は、損失額を埋めることと、信頼回復のために第2四半期の社内売り上げ目標額を上乗せした。「失った信用を取り戻すためには、好業績で挽回するしかないと考えていた。『挙国一致』をスローガンにして、絶対に計画値を上回るという気持ちで、全社一丸となって挑んでいた」。

▼国内IT市場が回復し、各ITベンダーの業績は上向き傾向にある。そのなかで大塚商会は過去最高を叩き出したが、不祥事を発奮材料にしたことは間違いない。通期の連結営業利益の目標は305億円。リーマン・ショック前の07年度に達成した過去最高を上回る計画を示している。(鈎)