私は、東京・上野と成田空港を結ぶ京成電鉄スカイライナーの停車駅の近くに住んでいることもあって、出張や休暇で海外に行くときには、よく成田空港を利用します。成田空港は、北京や上海などの大胆な設計を採り入れた外国の空港と比べるとつくりは地味ですが、サービスがよく、荷物検査や出入国手続きがスムーズに進むのがお気に入りのポイント。しかし、これまで一つだけ、よく意味がわからない仕組みがありました。駅から空港ビルに入るとき、警備員にパスポートの提示を求められる「検問ゲート」です。
激しい反対闘争があった空港の歴史から考えると、セキュリティの徹底はしかたがないところかも知れません。しかし、パスポートの提示は面倒ですし、また私の知っている限り、こうしたゲートのある空港は世界になく、空港としての競争力の低下につながる心配もあります。
成田空港を運営する成田国際空港会社は、利用客の利便性の向上を目指して、9月末、2015年3月までに検問を廃止することを発表しました。以前から検問を「ノンストップゲート」化しようと、ITを活用したセキュリティシステムの導入を検討してきましたが、東京オリンピックの開催決定を機に、前倒しで進めることを決断したものです。
成田国際空港会社は、現在、このセキュリティシステムの開発をどこに発注するか、ベンダーの選定を進めています。空港向けセキュリティに強いNECは、今年3月18日から2か月間実施された実証実験に、警備システムを提供して参加しました。成田空港で、商機をつかもうとしているIT企業の一つです。
「Tokyo 2020」に世界各国の人々を迎えるために、空港をはじめ、街のインフラ改善が急務になっています。オリンピックをきっかけに、物理インフラにITを追加して、東京をスマートシティにしましょう。(ゼンフ ミシャ)
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NEC中国 スマートシティを実ビジネスに 10月にも重慶に子会社を設立メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.10.3」より