『週刊BCN』の連載「営業マネージャーたちの最前線」では、IT企業で奮闘している営業リーダーに、営業現場での様子やマネージャーとしての工夫などを語っていただいています。ここでは、紙面では掲載しきれなかったエピソードをご紹介します。 *「営業マネージャーたちの最前線」本編は『週刊BCN』1518号(2月17日号)に掲載しています。ぜひご覧ください。

[語る人]

●profile..........
井丸 伸宏(いまる のぶひろ)
 システムインテグレータ(SIer)のプログラマとして汎用機の構築に携わった後、独立してコンサルティングを手がける会社を設立。オープンソースのソリューションを提供するミラクル・リナックスで営業担当を経て、2012年12月にクリエーションラインに入社した。国内営業を担当する。

●所属..........
営業部長
●担当する商材.......... クラウド構築のサービスや関連ツール
●訪問するお客様.......... 大手通信キャリアのほかに、システムインテグレータ(SIer)など
●掲げるミッション.......... 営業部隊を立ち上げ、クラウド構築の事業を本格的に拡大させること
●やり甲斐.......... 急成長しているITベンチャーで、営業体制をゼロからつくり上げること
●部下を率いるコツ.......... 各自を公平に扱い、実績に応じたインセンティブを用意することによって、モチベーションを高める
●リードする部下.......... 国内営業として、現在は一人で奮闘中。今後は、営業メンバーを10人に増やし、彼らを管理するマネージャーを務める

 IT企業の営業マネージャーには、ゴルフをする人が多い。接待や、人脈づくりに役立つとは思うのだが、しかし、それはあくまで従来型のIT企業の話ではないだろうか。私自身は、一度もゴルフをやったことがない。当社のように、クラウド構築という新しいビジネスモデルを採用しているクラウドインテグレータ(CIer)の場合は、ゴルフではなく、「オープンソースコミュニティ」とのつながりを深めることが、営業マネージャーの重要なミッションになる。

 オープンソースコミュニティとは、ソースコードを無償公開しているオープンソースソフトウェアに関わる活動を行う個人や団体のこと。最近は、特定のメーカーに依存せず、クラウド基盤をオープンソースで実現するプロジェクト「OpenStack」が注目されていて、私は関連するイベントに参加するなどしてメンバーとの交流に努めている。いろいろな情報を入手して、クラウド業界のなかでクリエーションラインの存在感を示すことによって、新しいビジネスを創出したい。

 こうした活動が実を結んだ事例の一つとして、デルと共同で展開しているスケールアウトNAS(ネットワーク対応ストレージ)「Amage(アマージ)」がある。これは、独自の自立分散アーキテクチャーを採用して、すべてのノードの役割が対等なので、どのノードが故障したとしてもシステムは稼働し続けることが特徴だ。さらに、オープンソースのクラウド基盤である「CloudStack」と連携するので、クラウド構築に最適なストレージだと捉えている。

 「Amage」は、東京大学から生まれたITベンチャー企業が開発したソフトウェアを当社が販売店として担ぎ、デルのハードウェアに組み込んだかたちで製品化している。現在、デルと密に連携して提案活動を行い、「Amage」を活用したクラウドシステムの構築実績を増やしている。この展開を成功事例として、今後も「オープンソースコミュニティ」との関係づくりを大切にしていく。日本発のすぐれたソフトウェア技術を発見して製品化することで、パートナーとともにCIビジネスの活性化を目指したい。