今日のひとことWeb版

クレームに右往左往

2014/09/30 15:26

 1年ほど前のことです。3か月ぶりに、近所の大手スーパーに買い物に行って、何気なくレジで会計を終え、さて、袋に入れようとしたとき、レジ袋をもらっていないことに気づきました。レジまで戻って、店員さんに袋をもらえないか聞いたところ、「レジ袋が有料になったので、会計のときに言ってもらわないと困る」。そんなシステム変更があったとはつゆ知らず。こちらの勝手な言いぶんとは思いながらも、「会計時にひと声かけてくれればありがたかったのに……」と伝えたところ、その返答にびっくりしました。

 「お客様からのクレームで、レジ袋が必要かどうか、たずねてはいけないことになりました。ご入り用の際は『レジ袋いります』のカードをカゴに入れて下さい」と、レジ脇にひっそりと置いてあるカードを指し示したのでした。そのクレームが本当に多数派の声なのかな、という疑問は残りましたが、これを機に、遅まきながら買い物にはマイバッグを持参するようになりましたので、地球環境のためにはよかったかもしれません。

 そんなこともあって、このスーパーからは足が遠のいていたのですが、先日、約1年ぶりに行く機会がありました。すると、なんとレジ打ちの店員さんがすべてのお客さんに、「レジ袋はご入り用ですか」と声をかけているではありませんか。私は、われながら性格が悪いとは思いながらも、「ははあ、今度はレジ袋が必要かどうかを確認しないとは何ごとか!というクレームがあったんだな」と思ったのでした。

 私の想像があたっているかどうかは別にして、クレームに右往左往するだけでは、お店の利益につながりません。クレームはビジネスを成長させる重要な情報。きちんと分析して、オペレーションの最適化を目指すために、ITの活用を考えてみるのは有効ではないでしょうか。(本多和幸)

【記事はこちら】
<燃えよユーザー会 ~もっとITを有効活用したいユーザー企業へ~>できていますか? ビッグデータ時代のデータ活用――アシスト ソリューション研究会
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.9.30」より
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