先日、ふだん使用しているノートPCのキーボードが壊れました。一部の文字が打てなくなってしまったのです。とはいえ、一部の文字が打てないだけで、それ以外の文字やPCの機能は普通に使えるのでさほど問題はありません。しかし、ふと思いました。「その打てなくなった文字がログオン時に必要とする文字だったら……?」。ちょうど、パスワードに含まれているある文字の隣りに位置する文字が打てなくなっていたのです。

 そうしたとき、「生体認証ログオン」「二要素認証」なることばを目にしました。NECの生体認証PCログオンソフトウェアのことです。「なるほど!生体認証でもログオンできればキーボードが壊れても問題ない!」……などと短絡的に考えましたが、そういう目的の製品ではありません。個人情報の取り扱いに非常に敏感な世の中を背景として、より強固なセキュリティ対策を行うために、指紋・指静脈認証とパスワード、または顔認証とパスワードという、二つの要素を組み合わせてログオンする方法によって、PCログオン時の認証強度を高めようというものです。セキュリティ対策もさまざまありますが、重要情報を管理するうえで、利用者を特定することで内部不正を防止する、一つの有効な手段ですね。

 つまり、二要素での認証を目的としているので、生体認証がパスワードの代替になるわけではありません。それに、よく考えると、外付けのキーボードを使えば問題なく入力できるのでログオンもできます。ノートPCとしては問題がありますが、解決策は簡単にみつかったのでした。(前田幸慧)

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NEC、生体認証PCログオンソフト製品2種で二要素認証の機能を強化
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.5.23」より