「このM&Aは失敗したと言える」――。CAC Holdingsの酒匂明彦社長は、2014年にグループに迎え入れたインドの中堅SIer、アクセル・フロントライン絡みの損失約26億円について、こう総括しました。

 アクセル社はインドで株式を上場している年商90億円余りのSIerですが、同時に日本で上場しているCACグループの連結対象会社として、日本の会計基準に合わせた決算も行わなければなりません。

 ところが、日本基準に照らし合わせると、受注高を売上高に切り替えるタイミングが早すぎたり、日本の基準では引当金を計上しなければならないような売り掛けがあるなどしたとのこと。

 ですので、現金が流失している事態ではなく、あくまで日本とインドの会計基準が異なる(日本のほうが全般的に厳しい)ことから生じた損失が大半。

 しかし、もし、この違いを事前に把握していれば、M&Aの金額交渉で、少なくとも26億円に相当する額を値引きしてもらえる可能性がなきにしもあらず。CACグループのその後のM&Aでは、この会計基準の違いをしっかり把握した上で、適正価格を割り出しているとのことです。

 CACグループの海外ビジネスにとって、少々高い「授業料」ではあったにせよ、今後、これを糧に海外ビジネスの成長につなげることで、十分におつりがくるものになることと思います。(安藤章司)【記事はこちら】
インドの道は 世界に通ず ASEANや欧米、中東との接点としてSIerが着目
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2016.8.17」より