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目標設定からみえる日系・ローカル系の違い

2017/03/03 10:00



 中国の日系ITベンダーの経営層に業績計画について質問すると、「売上高2ケタ成長」を目標に掲げる企業が多いことに気がつきます。意欲的な目標のようにも思えますが、これは、日本本社と比べて事業規模が小さいうえに、設立から年月を経ていないベンダーが相当数あるため。売上高のベースが小さい中国法人では、同じ受注金額の案件をこなした場合、日本本社と比べて売上高伸び率が大きくなるというロジックです。

 これに対して、中国ローカルITベンダーの経営者によると、「多くの中国IT企業では、毎年売上高30%増を目指している」とのこと。日系ベンダーを上回る非常に野心的な目標です。これは、中国のIT市場がいまだ高成長フェーズにあるため。中国工業和信息化部の発表によると、2016年の中国ソフトウェア・情報技術サービス産業の市場規模は、前年比で14.9%増加。日本のIT市場がほとんど伸びていないことと比べれば、大きな差があります。

 では、同じ中国でも、日系ITベンダーとローカルITベンダーで目標設定に隔たりがあるのは、なぜでしょうか。ひとつの解は、ターゲット層にあると考えられます。ローカルベンダーが巨大な地場市場を主戦場としているのに対して、ほとんどの日系ベンダーは、市場規模が限られている現地の日系企業マーケットにとどまっています。つまり、中国市場で大きく成長するには、地場企業の開拓が求められるということです。(上海支局 真鍋武)
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