既存システムに手間暇をかけすぎていることがDXの妨げになっている――と、経済産業省の「DXレポート」で指摘されて話題になりましたが、SIerの幹部からも「限られた人的リソースを既存システムに張りつかせるのは得策ではない」との声が聞こえてきます。キヤノンITソリューションズの金澤明社長は、7月30日に開催した経営戦略説明会で、「DXビジネスを本格的に立ち上げるには、既存システムの領域に割り当てている人的リソースをいかに減らしていくのかがポイントだ」と指摘しました。

 とはいえ、既存システムに問題が起こると、ユーザー企業の“今の仕事”が止まってしまうので、ただリソースを減らせばいいという問題でもありません。創意工夫で「手間がかからないシステムに作り替えていくところからDXのビジネスは始まる」と話していました。まずはSIer自身の足下のビジネススタイルから見直していくことが、向こう数年のDXビジネスの成否を分けることにつながりそうです。(安藤章司)