日本と中国の情報サービス業界人が一堂に集う「第17回日中情報サービス産業懇談会」では、日本側を代表して、情報サービス産業協会(JISA)副会長でNTTデータ前社長の岩本敏男氏(現NTTデータ相談役)が基調講演の演台に上がりました。

 その際、所属会社のNTTデータが本格的に海外進出するきっかけとなったドイツ有力SIerのM&A(企業の合併と買収)案件が、「当初、取締役会において反対4、賛成3で否決されていた」ことを披露。後日、改めて採決をとって可決し、無事、グローバルSIerとしての第一歩を踏み出すことができたわけですが、それでも反対3、賛成4と微妙なラインだったとのこと。

 取締役会メンバー全員がM&Aに関して同じ「情報(インフォメーション)」を共有しているにもかかわらず、イケイケの役員がいる一方、リスクが大きすぎると判断した役員もいたようです。岩本副会長は「同じ情報を持っていても真反対の判断を下す背景に、人間の持つ知識・智恵(インテリジェンス)がある」といいます。

 例えば、もしAIが人間と同じようなインテリジェンスに基づく判断を下すことができたならば、経営判断はもっとスピーディになる。企業経営のみならず、「金融取引やゲノム編集、果ては国家運営までもAIがもっと的確に、より深いところまで支援できる可能性すらある」と話しています。