頂上熱戦

【頂上熱戦】「プロジェクター」(上) エプソン販売とベンキュージャパン

2010/01/28 18:45

週刊BCN 2010年01月25日vol.1318掲載

 本連載「頂上熱戦」では、2社のIT・家電メーカーに“同じ内容の質問”を投げかけ、その回答を紹介する。(上)では「製品戦略」を、(下)では「販売戦略」を問う。

Question. 製品戦略は?

【共通質問事項】 (1)自社の強み (2)売れ筋の製品 (3)超小型モデルについて

(上から)エプソン販売「EB-S62」、ベンキュージャパン「MP515」


Answer.エプソン販売

久保厚
プロダクトマーケティング部
部長
(1)【自社の強み】3枚の液晶パネルを使った3LCD方式。色の再現性が高く、明るい。また、目にもやさしい。液晶パネルやランプ、光を3原色に分配する光学ユニットなどを自社で開発しており、部材をすべて揃えられるのが強み。これまでなかったテクノロジーを自分たちで創り出し、それを製品に反映できる点は大きい。こうした技術を生かすことで、ビジネスから教育、業務向けまで豊富な製品ラインアップをユーザーに提供できる。

(2)【売れ筋】2009年9月に発売した輝度2000ルーメンの「EB・S62」と2500ルーメンの「EB・S8/X8/W8」。いずれもビジネス向けブランド「オフィリオ」のスタンダードモデルで、5・10人程度の会議室で使うタイプ。10万円を切る手頃な価格設定にもかかわらず、プロジェクターとして必要最低限の輝度と解像度、使いやすさを備える。解像度のトレンドはWXGA(1280×800ドット)。PC画面の解像度がWXGAに移行してきたことも背景にある。

(3)【超小型モデル】手のひらに乗る「ミニプロジェクター」や弁当箱サイズの「小型プロジェクター」は、まだ市場で受け入れられるような商品群にはなっていない。具体的なビジネスとして成り立つのか判断しかねており、様子を見ている段階だ。デジタルカメラや携帯電話に搭載されているプロジェクターについても同様に調査・検討中。今後、コンシューマー市場では高解像度・高コントラストに需要があると予想している。


Answer.ベンキュージャパン

范博政
プロダクトマネージャー
プロジェクター
(1)【自社の強み】投影方式としてDLP方式を採用している点が最大の強み。テキサスインスツルメンツと当社で共同開発したチップを使用している。短焦点モデルのラインアップが豊富なこともポイント。本体とスクリーンの距離が1mあれば、最大80型程度の大画面で投影できる。2009年秋発売の新製品には、短焦点モデルでよく使われているミラーではなく、表面が丸みを帯びた自社開発の「魚眼レンズ」を採用。ミラータイプと比べて本体の軽量化も実現した。

(2)【売れ筋】08年9月発売の短焦点モデル「MP512ST」と、09年9月に発売したスタンダードモデル「MP515」が売れ筋だ。端子をフルに備えるなど、プロジェクターに必要な機能をすべて盛り込んでいる。ベンキューは、中小企業やSOHOなどで働くビジネスパーソン、ITスキルの高い一般ユーザーをターゲットとして訴求する。

(3)【超小型モデル】光源にLEDを使う「GP1」のような小型プロジェクターは、PCと直接つながなくてもUSBメモリのデータを投影できる点で画期的だ。ただ、このようなタイプは、現状では価格が高い。家庭用ゲーム機よりも安くなれば市場は広がると予測している。ユーザーにとっては、ランプ交換の手間やコストがかからない点でメリットになる。これから普及させていくには、メーカー側がユーザーに具体的な使い方を提案していく必要がある。一方、ミニプロジェクターに関しては、現時点で市場に参入する考えはもっていない。


・(下)に続く
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