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日本IBM、2011年の方針を発表 表はスマートに、裏では地道に
2011/02/24 21:07
週刊BCN 2011年02月21日vol.1371掲載
日本IBMの橋本孝之社長が、2月8日、2011年の事業方針を報道陣に披露した。核となる部分をひと言で表せば、「前年方針の継続」である。つまり、2011年の大きなトピックとして発表した「スマート」や「クラウド」は、2010年の方針の柱とほぼ変わらない。橋本社長は、今年は新規事業の開拓などの新しい取り組みに踏み切るつもりはないと断言している。
記者会見で東京・箱崎の日本IBM本社に集まった記者たちの顔には、一様に物足りなさ気な表情が現われていた。実際、社員の海外研修や社会貢献活動を前面に押し出すなど、大手外資系企業にありがちな内容に終始した橋本社長の話には、日本IBMが2011年、具体的にどんな戦略でビジネスを拡大していくかという部分が欠けていた。これまでのPC事業の売却(2004年)や、地球を“賢く”する大型プロジェクト「Smarter Planet」の発表(2008年)など、節目節目に大胆な取り組みでIT業界に衝撃を与えてきたIBMだが、今年はそのような大きいニュースは期待できないのか……。
しかし、日本IT市場のキーカンパニーの一つである日本IBMが、今年は既存事業の継続だけで、新たな動きをみせないなどということがあるはずがない。例えば、現時点ではまだほとんどコンセプトでしかない「Smarter Planet」の事業化の推進や、そのなかで重要なツールとなるクラウドサービスの収益向上などに向けて、公開はしないものの、バックグラウンドで新しい取り組みや戦略を練っていると考えていいだろう。
記者会見では、メディアに具体的な話をしないだけでなく、耳あたりのいい言葉ばかりが聞こえてきた。例えば橋本社長は、「2011年は『Smarter Planet』をリアルビジネスへ展開する初年度。大きくドライブをかけていきたい」と数回にわたって語った。しかし、ここで掲げているのは看板で、内容がみえない。
看板の裏でどんなことが行われているかといえば、今年に入って、「Smarter Planet」に基づくソリューション事業の拡大を目指して、現場では地道な営業活動に力を入れ始めている。自社がいくら最大手でも、地域のソフトウェア開発パートナー(ISV)やシステムインテグレータ(SIer)との連携なしでは、「Smarter Planet」の事業化は成功しないと強く認識しているからにほかならない。新たなパートナーとしてローカルのISV/SIerを獲得すべく、さまざまな施策を打っているのである。
日本IBMは、メディアに対しては「スマート」な姿を積極的にアピールしながら、その背後では、成功のカギを握る地味な営業活動に力を入れている。報道する側の記者に食い足りなさは残っても、ある意味では賢い戦略を採っているといえるだろう。(ゼンフ ミシャ)
日本IBMの橋本孝之社長が、2月8日、2011年の事業方針を報道陣に披露した。核となる部分をひと言で表せば、「前年方針の継続」である。つまり、2011年の大きなトピックとして発表した「スマート」や「クラウド」は、2010年の方針の柱とほぼ変わらない。橋本社長は、今年は新規事業の開拓などの新しい取り組みに踏み切るつもりはないと断言している。
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