新社名発表から約1か月後の8月24日、古川社長は『週刊BCN』編集部の単独インタビューに応じ、パートナーとの軋轢が生じた理由、その打開策、新社名に込めた思いなどを語っている。
<インタビュー>富士通ビジネスシステム 古川章社長「強い“富士通陣営”をつくる」(「週刊BCN」2010年09月27日付 Vol.1351にて掲載)
古川章社長。FJMの社長に就く前は、地方やSMBマーケットを担当していた。「パートナーの気持ちは分かっている」と強調していた この記事では書き切れなかったことを書いたのが、下に掲げた記事。表向きには、中堅企業に特化するとはいうものの、あわせて中小企業もターゲットに据え、中国市場にも照準を合わせている古川社長の考えを明らかにしている。この考えは後に具現化され、FJMは中小企業にも適したSaaS型サービス「GLOVIA smart 会計 きらら」を発表。中国市場では上海市に中国法人を設立し、日本企業が中国に進出する際の各種手続き代行サービスや情報システム構築を手がけている。
10月1日から新体制のFJBM、実は中小企業と中国もターゲットに(「週刊BCN」2010年09月27日付 Vol.1351にて掲載) 設立を2日後に控えた9月29日、FJBはFJBとして最後の会見を開いた。ここでは、新生FJMが進める具体的な施策や注力サービスを発表。先の「GLOVIA smart 会計 きらら」はこの場で発表し、パートナー企業に向けた支援策もこのときに発表している。具体的な売上計画も明らかにした。ただ、その場にいた複数の記者からは、「計画達成のための具体策に欠ける」と厳しい質問が飛んだ。この会見を記者なりに表現したのが、この記事である。
FJMが始動 強気の急成長見込む中堅向け事業(「週刊BCN」2010年10月11日付 Vol.1353にて掲載) 10月1日以降は、記者会見もプレスリリースも少なくなったが、記者が注目した発表が一つあった。それが、2月15日の新製品「AZBOX」発表のプレスリリースだ。詳細は記事にしたが、ここにはFJMがパートナー企業との協業策を模索し、パートナーに向けて発信する強力なメッセージが隠されている。時代の逆を行くような奇策だが、そのコンセプトは非常にユニーク。FJMが考え抜いた末に出したパートナー向け支援策の答えの一つとみて、記者は好感をもって捉えた。
FJMが打った奇策 販社向け戦略商品は専用機器(2011年03月21日付 Vol.1375 掲載) これまで中心だった大企業向けビジネスが踊り場を迎えたことで、SMBマーケットに注目するIT企業は多い。富士通もそれを見越してFJMを誕生させた。IT業界屈指のメーカー系列SIerであるFJMが、今後どうビジネスを伸ばしていくか。それは、国内SMB市場が今後どのように変化するかをみる一つの試金石になる。だからこそ、記者は2010年、FJMを追いかけた。紆余曲折を経て生まれたFJMは、今後も国内SMB向けSI事業のキーカンパニーである。