Special Issue

<国内主要セキュリティソフト特集>IT資産管理・情報漏えい対策ソフト 国内メーカーが海外勢を圧倒 国産勢が優位に立つ

2012/04/26 19:56

週刊BCN 2012年04月23日vol.1429掲載

インターコム
情報漏えい対策+IT資産管理「MaLion 3」
昨年度は特に好調、Windows・Macの両PC対応などでさらに攻勢

 インターコム(高橋啓介社長)は、情報漏えい対策・IT資産管理機能をもつソフトウェアの新版「MaLion 3(Ver.3.30)」を4月6日に投入した。このソフトを利用できるパソコンのOSとして、WindowsのほかにMac OSを追加。個人情報データの検出ツール「P-Pointer」と連携し、個人情報管理機能も強化した。新版投入を機に、販売パートナーも拡充する考えで、今年度(2013年3月期)に攻勢をかける。この分野では後発ではあるものの、着実に存在感を高めている「MaLion 3」の強みと新版の特徴を紹介する。

市場は黎明期から普及期に

営業本部MaLion営業部執行役
松原由高 氏
 情報漏えい対策とIT資産管理機能をもつパソコンの運用管理ソフトウェア「MaLion 3」は、2006年に初期版を発売して以来、ユーザー数を着実に増やしている。2011年度(2012年3月期)はこれまで以上に伸び、2011年度年間の販売本数は、過去5年間の累計販売本数を超えた。

 松原由高・営業本部MaLion営業部執行役は、販売が伸びた理由について、「一般的な情報漏えい対策・IT資産管理製品は、導入すると、パソコンを使う現場のスタッフに負担をかけるケースが多い。『MaLion 3』では、パソコンユーザーの利便性を損なわずに、情報システム部門の担当者が強固なセキュリティ対策を施すことが可能で、IT資産を容易に管理できる。それを多くのユーザーとパートナーが認めてくれている」と説明している。また、市場環境に関して、「情報漏えい対策・IT資産管理ソフトは、黎明期から普及期に入った段階。マーケットはもっと拡大する」と予測し、昨年度以上に積極策に打って出る考えを示している。

 インターコムは、昨年度以上に販売を伸ばすために、最新版「MaLion 3(Ver.3.30)」を4月6日に発売した。新版ではまず、Mac OS搭載パソコンの操作監視と制御に対応。これまでのバージョンで、Windows搭載パソコンだけに提供してきた情報漏えい対策と、IT資産管理機能を、Macでも利用できるようにした。Macは、出版社や学校などで導入率が高かったが、最近ではアップルの知名度が高まったことから「業種・業態に関係なく普及している」(松原執行役)。インターコムは、WindowsとMacが混在するユーザー企業・団体が増えれば、両OSをサポートするツールを求めるユーザーが増加するとみて、最新版に取り入れた。

 このほか、新版の特徴として、KLab(真田哲弥社長)が開発する個人情報の検出ツール「P-Pointer」との連携がある。従業員のパソコンに格納されている個人情報データを自動検出し、管理台帳を作成することが可能になった。個人情報データへのアクセスを常時監視し、印刷やメールでの送信を禁止することなども、最新版では可能となる。 情報漏えいのリスクを軽減するための機能強化は、個人情報関連だけではない。従業員が掲示板などのウェブサービスに書き込んだ内容と、オンラインストレージサービスにアップロードしたデータの中身を把握できるようにした。前版では、ウェブサービスへのアクセス履歴情報を収集することはできたが、その中身まで把握することは不可能だったため、最新版で対応。詳細なログを取ることで、機密情報漏えいの危険性を最小限に抑えることができる。


販売パートナーを60社に

 松原執行役は、新版を投入した直後であるにもかかわらず、中長期的な機能拡張の構想をすでに描いている。さまざまなIT企業との連携で、近年被害が拡大している“標的型サイバー攻撃への対策”、そしてスマートグリッドの普及など省エネ社会の本格的な到来を見据えた“オフィスの環境・省エネ対策”を、パソコンや複合機などの稼働ログと結びつけ、BCP(事業継続計画)や環境マネジメントなどに生かす機能を「MaLion 3」に組み込むことを検討している。とくに、ログの有効活用に関する松原執行役の思いは強い。

 ユーザー企業がログを収集する一般的な目的は、万が一、情報が漏れた時の原因究明にある。だが、「ログは、セキュリティ対策以外でも、利用価値が非常に高い」と、松原執行役はみている。「ログは、どの企業ももっているビッグデータといえる。ログをもとに従業員の生産性向上と業務効率化に役立てることができる。情報漏えいとIT資産管理以外の機能でも、『MaLion 3』を進化させる」。

 「MaLion 3」の販売は、ほぼ100%を販売パートナーを通じた間接販売の形態で行っている。松原執行役は、「ユーザー企業に向けたPR活動を展開し、ニーズを掘り起こすのがメーカーの仕事。昨年度は、ユーザー企業・団体に『MaLion 3』を知ってもらうためのマーケティング施策を積極的に実施した。今年度は、ユーザー企業に向けた販売促進策に加えて、パートナーへのアピールと支援に力を入れる」と、新たな展開に積極的な姿勢をみせている。販売パートナーは現在40社ほどだが、これを60社まで拡充し、販路を広げることを計画している。


インターコム=http://www.intercom.co.jp/

[次のページ]

関連記事

<セキュリティソリューション特集>国内三大ベンダーの最新事情 事例、複合ソリューション、最新版の強み

Sky、使いやすさを向上したクライアント運用管理ソフトウェア

インターコムと日本ラッド、「MaLion 3」ベースのクラウドを共同開発、情報漏えい対策とIT資産管理機能を提供

エムオーテックス LanScopeシリーズ新製品発表会を開催 「LanScope Cat7」と「LanScope An」を披露

MOTEX、ソフトウェアのライセンス管理体制を診断するサービス、5月末まで無償提供