クラウドコンピューティングの時代が着実に到来しつつあるいま、企業のIT投資は「所有」から「利用」に移行しつつある。この流れのただなかにいるキープレーヤーの1社が、グーグル。グループウェア機能を含む生産性向上のためのビジネス向けツール群「Google Apps for Business」は、世界で約500万社が利用し、国内でも驚異的な勢いでユーザー企業を増やしている。グーグルでは、より多くのプレーヤーが「Google Apps for Business」を使ってビジネスが手がけられるよう、リセラープログラムを設定している。ユーザーコミュニティ・パートナーコミュニティ双方を盛り上げるためである。

世界で約500万社が利用、業種や規模を問わず驚異的な伸び

 企業ごとにカスタマイズしたITシステムを「所有」することから、さまざまな機能が用意されているクラウドサービスを「利用」することへと、IT資産活用の形態を変える企業が多くなっている。これはまた、システム構築をビジネスの柱にしてきたプレーヤーに、ビジネスモデルの変革を迫る動きでもある。クラウドサービスを活用した新しい製品・サービスを創造しなければ、案件を獲得できないケースが出てきつつあるのだ。

 グーグルは、「所有」から「利用」へのパラダイムシフトを牽引し、コンシューマ分野だけでなく、法人分野でもさまざまなクラウドサービスを提供してきた草分け的な存在だ。なかでも「Google Apps for Business」は企業から注目を集めているサービスの一つで、爆発的にユーザーが増えている状況にある。

 「Google Apps for Business」は、25GBの容量をもつウェブベースの「メール」「カレンダー」「ドキュメント」「Web会議」など、ビジネスで生産性を向上するために不可欠な機能を搭載している。1ユーザーあたり年間6000円で利用できるという低コストも魅力だ。すでに世界で約500万社、8000万ユーザーが利用し、国内でもこの1年でユーザー数が50%増加している。中小企業から大企業まで、業種や規模を問わず利用されていて、最近では、損保ジャパングループが国内で最大規模となる3万ユーザーの利用を決めている。


 昨年3月の東日本大震災では、「Google Apps for Business」をはじめとするグーグルのサービスがリアルタイムの情報共有基盤として利用され、安否確認などで重宝された。震災をきっかけに、グーグルの技術力、信頼性の高さ、そして実績が改めて評価されたのである。

 また「Google Apps for Business」は、機能やサービスの追加が頻繁に行われ、例えば一昨年は200種類以上の機能追加を実施した。利用料金はそのままで、ユーザーが常に最新機能を利用できる点も、従来のハードを中心としたシステム販売とは大きく異なるビジネスモデルだ。

25ライセンスの獲得で正規販売代理店に

 「Google Apps for Business」の販売は、ユーザー企業が自らサービス利用を直接申込むオンライン販売モデルもあるが、販売代理店による提案・販売・導入が過半を占める。

 「Google Apps for Business」のリセラープログラムには、「大中規模向け」と「中小規模向け」の2種類がある。現在募集中の「中小規模向けプログラム」は、参加しやすいプログラム設計とし、Google Apps for Businessは様々なプレーヤーの参加を受け付けている。

 販売代理店になると、Google Apps Authorized SMB Reseller ロゴや販売・マーケティング用のツールの提供を受けたり、Google Apps for Businessからのトレーニングやサポートを受けることができる。販売代理店の営業活動においては、導入・サポート・教育サービスや、周辺ソリューション提供などをビジネスチャンスとすることができる。さらに、より深い特別支援が必要な代理店に対しては、特別プログラムを用意して支援を始めていく計画。


初期投資の少ない有力商材、自社ビジネスに取り込むチャンス

 「Google Apps for Business」のビジネスを手がけるとき、まず大きなメリットとして挙げられるのが、ストックビジネスを少ない初期投資でスタートできること。クラウドサービスなので、ハードやソフトの在庫を抱えることがなく、開発用にサーバーやデータセンターなどのインフラを用意する必要もない。新規事業に着手するにあたって、投資やリスクを最小限に抑えることができるのだ。

 参加プレーヤーの技術力や提案力、ビジネスモデル次第で、大きなビジネスにできることも、「Google Apps for Business」を手がける魅力だ。ユーザー企業に対して、コンサルティングや導入サービス、保守サービスやトレーニング、アドオンソリューションや周辺デバイス提供などをビジネスにできる。クラウドとシステムや保守をどのように結びつけ、スピードを持って提案するかが、成功へのカギになる。

 今後、確実にユーザー企業が増えていく「Google Apps for Business」は、参加プレーヤーが自らのやり方次第で大きなビジネスチャンスをつかむことができる非常に魅力的な商材だ。クラウドコンピューティングの時代が着実に到来しつつあるいまが、販売代理店としてスタートを切る大きな機会であることはいうまでもない。