Arcserve Japanは5月9日、バックアップアプライアンスの新モデル「Arcserve UDP 8200-6 Appliance」と「Arcserve UDP 8220-6 Appliance」を、Arcserve UDP 8000シリーズのラインアップに追加した。RAID構成をRAID6とすることで耐障害性を強化した新製品について、ネットワールドにディストリビュータの視点からの評価とビジネス拡大の可能性について語ってもらった。

(写真左から)ネットワールド SI技術本部ストレージ基盤技術部ストレージソリューション2課課長の松村達也氏、同課システムエンジニアの宮内麻由美氏、マーケティング本部インフラマーケティング部データマネジメントソリューション課主任の八釼友輔氏

RAID6モデル追加で、高い耐障害性/可用性を求める企業を中心に拡販

 Arcserve UDP 8000シリーズは、イメージバックアップソフトウェア「Arcserve Unified Data Protection(Arcserve UDP)」がプリインストールされたバックアップ専用アプライアンス製品だ。保護対象台数が無制限のライセンスと最適化されたハードウェアでバックアップ・リカバリをより簡単かつシンプルに実現できる。

 8000シリーズは、中規模環境のバックアップ運用の高い需要を背景に、販売を急拡大させている。その一方でArcserve Japanには、よりハードウェア障害に強い製品の発売を求める声が寄せられていたという。「そうした要望を満すために構成をRAID6とすることで、耐障害性を強化したモデルを追加した」としている。

 実際、ネットワールドのSI技術本部ストレージ基盤技術部ストレージソリューション2課課長の松村達也氏は、「本番環境に障害が発生した際に、いかに迅速かつ確実にデータを復旧できるかというニーズは年々高まっている。とくにエンタープライズ層のユーザーからは、RAID5モデルでは十分ではない案件があるという声があることは事実」と語る。

 こうした声を受けて、新製品のArcserve UDP 8200-6/8220-6は、新世代の製品として基本性能の向上が図られた。8000シリーズが採用するHDDは、ストレージ専業メーカーのニューテックが全数検査し、厳しい出荷基準に適合したHDDのみを組み込んでいる。その結果、製品出荷後1年以内のHDD故障率はわずか0.24%にとどまるという。そして今回、RAID構成をRAID6とすることで耐障害性を強化。万一、HDDが2本同時に故障してもデータを失うことがない。このように、さらなる高可用性を実現したことで、「エンタープライズのニーズに十分に対応できる仕様となっている」と松村氏は評価する。

 価格は、8TBモデルのArcserve UDP 8200-6 は320万円(5年メンテナンス付き、税抜)、16TBモデルのArcserve UDP 8220-6 は520万円(5年メンテナンス付き、税抜)。RAID6モデルはRAID5モデルと比較して、パリティを二重に書き込むため使用可能な実効容量は3分の2程に下がるが、そのぶん価格は低く抑えたラインアップとなる。容量が足りていれば、RAID5モデルと比較して堅牢性は高めた上で導入コストを抑えることも可能だとして、Arcserve Japanはラインアップの充実を計った。

Arcserveは情報量と公開の頻度はダントツのNo.1ベンダー

 また、アプライアンス製品のメリットも見逃せないという。例えば、バックアップソフト、個々のハードを揃えて最適なシステムとするのは高い知識とノウハウが必要だ。これに対してアプライアンスならば設計やサイジングが必要なく、それだけ容易に導入することができる。ライセンス管理も不要で、基本的にデータ容量に合わせて製品を選択すれば済む。

 サポート面でも、5年間のメンテナンスを含んでおり、ハードウェア障害の際には日本全国で4時間を目安にユーザーのもとに駆けつける体制を整えることで、安心感を高めている。

 他のバックアップ製品と比較したメリットについては、どのように考えているのだろうか。マーケティング本部インフラマーケティング部データマネジメントソリューション課主任の八釼友輔氏は、次のように評価する。

 「もともと、Arcserve UDPは、国内Windows環境のバックアップ製品で、長年トップシェアを維持する実績No.1のソフトであり、日本市場で高い知名度がある。それにArcserve Japanは、充実したドキュメントや日本語での情報提供をはじめ、サポート窓口も日本語で対応してくれるなど、サポートに対する満足度はユーザーからも、販売パートナーからもとても高い」

 技術面でも、高い重複排除を謳う製品はほかにもあるが、その効果をArcserve製品のための重複排除率試算ツールとして資料公開している。製品トライアルではユーザー自身がキャパシティプランニングツールで必要なマシンスペックを試算することも可能であり、システム構築において信頼のおける指標として活用できるという。「Arcserve Japanは、情報量と公開の頻度でダントツのNo.1ベンダーだ」と八釼氏は強調する。

クラウドでもオンプレ環境と同等のパフォーマンスが実証できた

 ネットワールドは他のディストリビュータと異なり、製品の流通だけでなく、導入・構築サービスも提供している。サービスを支えるものの一つが、複合システム検証センター「GARAGE(General Availability Realization AGE)」と、「PIC(プリ・インテグレーション・センター)」だ。GARAGEでは販売パートナーが顧客へのシステム提案段階でネットワールドが提供する環境で事前検証が、一方のPICでは製品納品前に事前検証や構築が可能だ。
 
ネットワールドの検証センターに設置された「Arcserve UDPアプライアンス」

 Arcserve製品の構築作業メニューについても先般拡充を進め、導入支援が必要な顧客には製品選定から導入作業まで、ワンストップで提供できる。

 また、ネットワールドは常にベンダー間との検証に柔軟な姿勢をもつ。「Arcserve UDPアプライアンス」についても Arcserveとのコミュニケーションを図りながらGARAGEでの検証を実施した。ストレージソリューション2課システムエンジニアの宮内麻由美氏は次のように解説する。

 「お客様のニーズが高いクラウド環境へのバックアップを検証した。具体的には、オンプレミスからクラウドストレージへのデータバックアップのほか、オンプレの仮想マシンデータをクラウドにバックアップおよび仮想マシンへの自動復旧(仮想スタンバイ)などのケースについて実施したが、オンプレ環境と同じ感覚で使用できることが実証できた」

 Arcserve UDP 8000シリーズは、前年度比で196%の売上増を遂げている。ネットワールドでは、今回のRAID6モデルの投入で、エンタープライズ層のニーズも取り込み、さらなるビジネスの広がりを期待する。

 「われわれも、ニーズにお応えするためさまざまな環境における動作検証を実施していくとともに、各種セミナーなどを含めてプロモーションに力を入れたい」と、八釼氏は力を込める。

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