NTTコミュニケーションズ(NTTコム、有馬彰社長)、NPO法人のパンゲア(森由美子理事長)、ハイパーネットワーク社会研究所(公文俊平理事長)は、「ベトナムにおける児童を媒体とした農業支援システムを活用したサービスモデルの実証実験(YMC-Viet Project)」を開始した。実験期間は2月16日~3月31日。

 この実験は、海外に日本の技術を活用したモデルシステムを構築し、普及の糸口をつくることで、日本の産業発展への貢献を目的とする総務省ユビキタス・アライアンス・プロジェクトの一環で行われるもの。

 実証実験は、成人識字率の低い家庭が多いベトナムの農村地域(ヴィンロン省トラオン地域)で行う。識字率の高い児童が、携帯電話やインターネット、パンゲアが提供する翻訳機能をもつ「YMC(Youth Mediated Communication)システム」を利用して、親世代のベトナムの農業従事者と日本の農業専門家とのコミュニケーションを仲介。稲作に関する情報を共有し、生産性や品質の改善につなげる。

 ベトナムの農村地域に構築したICTセンターで、児童が収集した温度・湿度・稲の育成具合、農業従事者である両親からの質問などをYMCシステムに入力。この情報はベトナム語から英語と日本語に翻訳され、日本の農業専門家は、システムを経由してアドバイスを提供する。アドバイスは日本語から再び英語、ベトナム語に翻訳される。

 翻訳に際しては、児童が理解しやすい言葉になるよう、ブリッジャー(橋渡し役)を担うメンバーがオンラインサポートを行う。

実証実験の概要

 ベトナム農業農村開発省の協力の下、プロジェクトマネージャーはNTTコミュニケーションズ、YMCシステムの開発・提供はパンゲアが担う。また農業専門家として、農研機構中央農業総合研究センター、東京大学附属生態調和農学機構、東京農業大学、三重大学がアドバイスを提供。プロジェクト全体の評価・支援をハイパーネットワーク社会研究所が、現地通信設備とサーバープラットフォームをNTTコミュニケーションズの現地法人NTT Communications(Vietnam)Global Data Service Joint Stock Companyがそれぞれ提供する。(鍋島蓉子)