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プログラム言語として初、「Ruby」がJIS規格化、システム開発が容易に

2011/03/23 10:25

 独立行政法人である情報処理推進機構(IPA、藤江一正理事長)は、ソフト開発のプログラム言語「Ruby」がJIS規格に制定されたと発表した。日本で発案されたプログラム言語がJIS規格となったのは今回が初めて。

 Rubyは、ソフト開発者のまつもとゆきひろ氏が1993年に日本で開発したプログラム言語。楽天などの日本企業のほか、セールスフォース・ドットコムなどの海外企業も利用しており、世界で高い評価を得ている。さまざまな情報システムでRubyが利用されるようになったことで、外部システムなどと相互接続性などが求められるようになり、Rubyを熟知する技術者の育成も急務になっていた。

 IPAはこうした状況を受け、「Ruby標準化検討ワーキンググループ」を設置。Rubyの文法や基本的なライブラリなどの言語仕様をJIS規格にするため、原案の作成に取り組んでいた。Rubyコミュニティや、日本工業標準調査会のレビューを経て、3月22日にJIS規格となった。

 この規格に準拠してプログラムを作成することで、外部システムとの相互接続性を高められるほか、Rubyで書かれたプログラムを実行するための信頼性のあるシステムを効率よく開発できる。

 IPAはJIS規格に続き、国際標準にするためにISO/IEC JTC 1に対して、国際標準化の提案をするよう日本工業標準調査会に申し出た。(木村剛士)
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外部リンク

情報処理推進機構=http://www.ipa.go.jp/