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「SuiteWorld 2011」レポート 米ネットスイート、リソースへの無制限のアクセスが可能になる「NetSuite Unlimited」

2011/05/12 10:26

【米サンフランシスコ発】米ネットスイートは、サンフランシスコで現地時間の5月8日~12日、「SuiteWorld 2011」を開催している。10日の基調講演で、ザック・ネルソンCEOは「NetSuite Unlimited」を発表した。

 「NetSuite Unlimited」は、世界で急成長しているグローバル企業のニーズに合わせたクラウド・ビジネス・スイート。「NetSuite OneWorld」の豊富なリソースへの無制限アクセスのほか、ユーザーや子会社、アドオン・モジュール、サードパーティの「SuiteApps」の数の制限をなくしている。

 具体的には、サポートするユーザーの数、アドインが「NetSuite」のモジュールに含まれるアドオン、グローバルな子会社へのサポート、追加可能な「SuiteApps」の数、「SuiteCloud」のカスタマイゼーション・サポート、「NetSuite」のデータストレージが無制限となる。ロールアウトの遅延、バージョンロック、グローバルな統合・可視化の欠如など、オンプレミス型システムの導入によるデメリットをなくす。導入コストやメンテナンスコストの点でもメリットがある。

 「NetSuite Unlimited」を活用すると、アップグレードやグローバルERPの調整だけで12~18ヶ月かかる高額なロールアウトに直面することなく、3週間で完全に統合することができる。

 ネルソンCEOは、「3年前に大きな変化があり、大企業にも『NetSuite』を使ってもらえるようになってきた」と話し、「NetSuite Unlimited」はさらにこれを加速させるものとして、主にグローバル展開する大企業向けに提供していく方針を示した。

 最初のユーザーとして、グローバルで急成長を続けている米グルーポンが導入しているという。オーストラリア、ニュージーランド、タイ、韓国、オランダの5か国に6週間で展開することに成功しており、年内には46か国にまで拡大する。 

「NetSuite Unlimited」を選択するまでの経緯を語るグルーポンのジョン・ボシャート氏

 グルーポンの創業は2008年。グルーポンのジョン・ボシャート氏は、「市場を伸ばしていくために、ヨーロッパや、日本をはじめとするアジア・パシフィック、そしてアフリカにも進出している。急成長してきたために、会計システムが混在していて、どうやって単一のプラットフォームにするかが課題だった」と語る。

 さらに、「当社は多国籍企業なので、英語はあくまでも第二言語でしかない。その意味で、『Netsuite』の多言語対応はとてもいい。権限を与えた人たちしか情報にアクセスできなくしたり、多通貨に対応したりしていることも素晴らしい」と評価した。(信澤健太)
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外部リンク

ネットスイート=http://www.netsuite.co.jp/portal/jp/index.html