中国ではAndroidプラットフォームの運営元であるGoogleのサービスが、各種規制によって利用しにくい状況にある。このため、プラットフォームの開設によって、日本のAndroidアプリケーション開発者が、日本国内でアプリを登録するだけで、直接中国コンシューマーにアプリケーションを提供し、課金を通じて収益を得られる仕組みとした。奇虎360科技の周董事長は、「セキュリティ分野に強い当社のプラットフォームを使うことで、ユーザーは安心してAndroidアプリケーションを利用できる」とメリットを訴える。
国内では「Tapnow」という名称でサービス提供するが、中国では「携帯電話の助手」という意味の「手機助手」という名称でサービスを提供する。奇虎360科技は原則無料のセキュリティサービスによって、すでに4億人を超えるユーザーベースをもっており、「巨大なユーザーベースに向けてAndroidアプリケーションを配信できる」(周董事長)という。
ソフト開発のACCESSPORTと提携した奇虎360科技の周董事長
奇虎360科技は北京に本社を置き、ネットセキュリティ分野で急速に業績を伸ばしてきたインターネット企業。パソコンだけでなく、Androidをはじめとするスマートデバイスに向けたセキュリティサービスにも力を入れており、モバイル系のユーザーは7000万人規模になる。
セキュリティサービスは原則無料で提供し、これで顧客ベースを拡大しつつ、周辺のアプリケーション配信するという付加価値ネットサービスを提供することで収益を伸ばす。昨年、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場した。