全日本空輸(ANA)グループの国際物流会社OCS(矢口秀雄社長)は、日本IBM(マーティン・イェッター社長)の協力の下、基幹物流システム「WiLL」を構築し、4月2日に稼働を開始した。

 「WiLL」は、日本IBMがグローバルで運輸事業者に提供してきたシステムの導入ノウハウを活用して構築した独自の基幹物流システム。国際航空貨物業務の営業、物流、カスタマー・サービス管理をサポートする。

 これまでOCSは、顧客管理や物流業務などを支援する複数のシステムを個別に構築していた。「WiLL」の稼働によって、1か所に集約したデータにもとづいて、営業管理、物流管理、輸出入通関システムとの連携、問い合わせ対応などのカスタマー・サービス管理ができるようになった。貨物を飛行機に積み込むまでの作業工数の削減、顧客や拠点間とのタイムリーな情報連携も実現。物流業務全体の効率化や高品質化、海外拠点との連携の強化、顧客満足度や収益力の向上に寄与する。

 中国を中心とするアジア経済の成長で、国際航空貨物市場は競争が激化。OCSは競争力の強化を目指して、長期に安定的なシステム運用ができる「WiLL」を構築した。

 OCSは、国内外合わせて約200か所の拠点をもつ物流会社。2009年にANAの資本参加を受けた。「アジアのリージョナルインテグレータを目指す」を経営ビジョンとして掲げ、ANAの輸送網を活用することで事業を拡大している。(真鍋武)