【上海発】製造業向けソリューションを手がけるDATA COLLECTION SYSTEMS(DCS、栗田工CEO)は、これまで既存顧客のサポートに徹していた中国で、事業規模の拡大に挑戦する。今夏、中国現地法人の天津匯訊信息系統(DCS中国)の上海分公司を設立。華東地域に進出している日系製造業を中心に開拓していく。

 DCSは、1995年にマレーシアで設立されたITベンダー。現在、マレーシア、日本、タイ、中国の4か国で事業を展開している。本社機能は、持ち株会社である日本が担当。4か国で合計約65人の従業員を抱え、売上高の80%は海外でのビジネスが占める。

 主力商材は、自社開発の統合生産管理システム「ProductionMaster」と在庫・工程管理システム「InventoryMaster」、アスプローバの生産スケジューラ「Asprova」の三つ。各システムは連携機能を備えているので、ユーザーは自社のニーズに合わせて必要なシステムをスモールスタートで導入し、柔軟に拡張することができる。栗田CEOは、「お客様と細く長くおつき合いしていくことが基本戦略。スモールスタートで、徐々に規模を大きくしてもらうことで、売り上げを積み上げていく」と説明する。

 DCS中国は06年の設立し、一時は25人体制を敷いていたが、リーマンショック後に事業規模を縮小。ここ数年間は、既存顧客のサポートに徹していた。しかし栗田CEOは、「最近になって、日系企業を中心とする製造業のシステムに対するニーズが大きくなってきた」とみて、事業拡大への再挑戦を決意した。

 栗田CEOは、「中国の人件費の高騰によって、これまで人海戦術で行っていた業務を見直す企業が急増している。ここ1~2年は、生産ラインを自動化する機械を導入する製造業が多かった。今後は、バックオフィス系の業務を自動化するために、ITシステムを導入する企業が確実に増える」と説明。とくに日系製造業が多く進出している華東地域での需要を取り込むために、上海分公司を設立した。

 DCS中国の現在の人員は4人。栗田CEOは、「事業を拡大するためには、優秀な人材が欠かせない。まずは、今後1年間で15人程度の人材を採用し、しっかり育成したい」と今後の構想を語った。(上海支局 真鍋武)

栗田工CEO