コンカー(三村真宗社長)は、クラウド型出張・経費管理サービス「コンカー」の導入企業が、300社を超えたことを明らかにした。

 コンカーは、2011年の日本法人設立、12年の日本版の提供以降、売り上げは前年比3倍の規模で成長を続けてきた。14年9月期の第三四半期(14年4~6月)決算では、本社を置く米国を含むグローバルで日本が3位の売上高を記録した。三村社長は、「近い将来グローバル2位の座を狙う。日本の市場環境は良好で、十分可能だと考えている」と意気込む。目標達成に向け、パートナー網を拡大する方針だ。

 日本版の提供を開始した12年、すでに外資系企業の日本法人を中心に、国内に100社以上の顧客を抱えていたコンカーだが、当初は5年間で500社を新たに獲得するという目標を掲げていた。しかし三村社長は、「3年前と今では戦略が変わっている」と話す。ユーザー企業数を追い求めるのではなく、大企業を中心に攻略し、売上高の成長を担保する方針にシフトしているのだ。

三村真宗社長

 クラウド型の経費精算ソリューションは数多くの製品が世に出ているが、大企業向けの製品ではほとんど競合がおらず、三村社長は、「ホワイトスペースになっていて、コンカーにとっては大きな成長の余地がある」と話す。「給与が高い人が多い日本では、事務の省力化、間接費削減の観点からいっても経費精算ソリューションのマーケットは大きいが、まず、多言語多通貨対応の製品がコンカー以外にはほとんどなく、大企業向けでは圧倒的に強い」という。

 さらに三村社長は、「『コンカー』は、多くのベンダー製品のようにASPライクではなく、本当にクラウドといえるようなマルチテナント型のアーキテクチャを採用している。もちろんバージョンロックインされることはなく、月1回のバージョンアップ機能を提供している。また、モバイル対応はもちろん、クレジットカードや各種の電子マネーなど、日本市場で必要とされる要件をすべて備えている」と、「コンカー」の強みをアピールする。

 ライセンスの完全な間接販売はしていないが、ライセンスの仲介や導入支援を行うSIerやコンサルティング会社など、約10社が販売パートナーとなっているほか、法人向けクレジットカードの発行会社も販売パートナーに名を連ねている。とくに最近はカード会社経由の案件量が増えていて、「『コンカー』を導入すると、コーポレートカードの利用額がぐんと上がる傾向があり、カード会社とは大きな互恵関係が期待できる」(三村社長)という。

 また、現在は大手向け製品しか日本語化していないが、近い将来、SMB向け製品の日本版も市場に出す予定で、そのタイミングに向け、ITベンダーのパートナー網の拡充を図る。三村社長は、「中堅以下のユーザーの案件はパートナーに任せたいと考えている。こうした層には、業務改革の知見のないユーザーもいるので、そこもサポートできるようなパートナーが必要。2年後には20社程度まで増やしたい」と、展望を語る。

 9月18日に都内で開く経理・財務部門向けクラウド出張・経費管理イベント 「Concur Fusion Exchange 2014 Tokyo」では、日本未発表の製品も含めて、コンカーの全ソリューション、フルパワーでできることをデモで見せる計画だ。また、パートナー企業との新しい戦略も大々的に発表するという。三村社長は、「当社のソリューションで、日本企業の間接業務の改革に寄与したい。2016年には、新卒社員の採用を始める方針で、日本に骨を埋める覚悟。まずは『Concur Fusion Exchange 2014 Tokyo』で、多くのユーザー企業やITベンダーに、コンカー製品で何が変わるのか、自分の目で確かめてほしい」とアピールした。