【中国・上海発】華為技術(ファーウェイ、徐直軍・輪番CEO兼副会長)は、9月16~17日、中国・上海でプライベートイベント「ファーウェイ・クラウド・コングレス 2014(HCC 2014)」を開催した。データセンター(DC)ソリューションやクラウド構成OS、コンバージド・ストレージなどの新製品を発表。ユーザーやパートナーなど、80か国から約1万人が参加した。

会場の上海エキスポ・センタ―は、会期中、ファーウェイ一色に染まった

 イベントの冒頭には、徐・輪番CEOが、ファーウェイのIT戦略について基調講演。「ファーウェイは、企業や運営事業者に認められたIT企業。革新的で差異化したすぐれた製品とソリューションを提供している」とアピール。ファーウェイの法人向けICT事業はまだ歴史が浅く、売上高に占める割合は6%程度だが、徐・輪番CEOは、「クラウドにチャンスがあるとみて、法人向けICTビジネスに参入している」とし、今後はクラウドの製品・ソリューションの開発・提供に力を注いでいくと強調した。

徐直軍・輪番CEO兼副会長

 続いて徐文偉・専務取締役最高戦略マーケティング責任者が、ファーウェイが独自の調査にもとづいて開発した人と人、人とモノ、モノとモノの接続に関する国・産業別の指標であるGlobal Connectivity Index (GCI)を発表。主に、接続の現状と潜在力から出した指数で、国の競争力や経済の成長性がわかるという。調査対象の25か国のなかでは、76ポイントでドイツが1位を獲得。日本は70ポイントで5位、中国は60ポイントで14位だった。徐・専務取締役は、「接続は、いまやモバイル投資やIT投資の根拠になっている国家のコアコンピタンスの一つ。当社の予測では、接続の指数が1ポイント向上するごとに、その国の1人あたりGDPが1.4~1.8%向上する」と説明した。

徐文偉・専務取締役最高戦略マーケティング責任者

国別に見た接続の指標「Global Connectivity Index」

 その後、鄭叶来・法人事業グループ・エンタープライズITプロダクト担当プレジデントが、「デジタルの世界が到来し、ITの在り方は、定義し直されている。ビッグデータにもとづく分析やモノのインターネット(IoT)、モバイルデータの消費、クラウドによるデータの共有などによって、IT消費モデルは、従来の装置を中心としてきたモデルから、業務を中心としたモデルに変わりつつある」と前置きしたうえで、ファーウェイの法人向けICT事業での新製品を発表。 

鄭叶来・法人事業グループ・エンタープライズITプロダクト担当プレジデント

 新製品のなかで、とくに来場者の注目を集めたのが、分散型クラウドDCソリューション「Service Driven-Distributed Cloud Data Center(SD-DC2)」だ。異なる仮想化プラットフォームで形成した複数のクラウドDCにある仮想マシンや仮想ストレージ、仮想ネットワークなどのITリソースを一つのプール上に抽象化して集め、仮想的なDCを形成。これによって、DC管理者は複数のDC上にある業務アプリケーションを一か所で効率よく運用・管理したり、ITリソースを従来以上に柔軟に共有・割り当てたりすることができるという。イベントで発表したクラウド構成OSの最新版「FusionSphere 5.0」と、ビッグデータ解析プラットフォーム「FusionInsight」、DC統合管理システム「ManageOne」を組み合わせることで実現する。 

「SD-DC2」の構成

 このほか、SANとNASを統合することで、投資コストの15%削減と空間利用率の50%向上を実現するコンバージド・ストレージ・システム「OceanStor」や、ディザスタリカバリ(DR)ソリューションの「Active-active data center solution」などを発表。さらに、ファーウェイのサーバー製品については、ブランド名を従来の「Tecal」から「FusionServer」に改めることを明らかにした。

 今回のイベントで発表した新製品は、年内に中国で提供を開始する予定。日本市場への提供時期は、現時点では決まっていない。(上海支局 真鍋武)