野村総合研究所(NRI、嶋本正会長兼社長)は、長期経営ビジョン「Vision 2015」最終年度を迎えるのを機に、来年度(2016年4月1日)から社長を此本臣吾専務にバトンタッチする。「Vision 2015」は連結売上高を年率7%増、営業利益率13%を安定的に達成できる成長基盤を目指したもので、「Vision2015の目標が現実的になってきた」(嶋本正会長兼社長)ことから、トップを此本専務に引き継ぐことに決めた話す。

嶋本正会長兼社長(左)と次期社長の此本臣吾専務

 直近の上半期(2015年4~9月期)連結売上高は前年同期比7.6%増、営業利益率13.3%。昨年度(2015年3月期)には、初めて年商4000億円を突破している。同社の次の長期経営ビジョンである「Vision 2022」では、海外売上高1000億円、営業利益1000億円(直近の海外売上高は約250億円、営業利益514億円)。海外売上高で直近の約4倍、営業利益率14%程度を維持しつつ、金額を2倍に増やす高い目標を掲げており、これは此本次期社長の手腕に任されることになる。

 此本次期社長は、経営コンサルティング、ITコンサルティング事業を担当してきた“コンサル畑”出身だ。海外経験が豊かでコンサルティングを通じた経営者とのコミュニケーション能力も高い。

 しかし、海外売上高1000億円規模を達成するには、コンサルティング事業だけでは難しく、システム構築(SI)やアウトソーシングサービスを海外で本格的に立ち上げることが不可欠だ。此本次期社長は、経営とITの距離が年を追うごとに縮まっていることを念頭に、「経営コンサルティングとITサービスの両方をもっている当社の力は、海外でも発揮しやすい」と、同社の強みを生かして“NRIらしい”手法で「Vision 2022」を現実のものにしていくと抱負を語った。

 此本臣吾代表取締役専務の略歴:1960年、東京都生まれ。85年、東京大学大学院工学研究科修了。同年、野村総合研究所入社。04年、執行役員コンサルティング第三事業本部長。10年、常務執行役員コンサルティング事業本部長。15年4月、専務執行役員ビジネス部門担当、コンサルティング事業担当。16年4月1日付で代表取締役社長に就任予定。