Dynabookは7月18日、法人向けプレミアムモバイルノートPCの新製品「dynabook X83（CHANGER）」を発表した。これまでの軽量・薄型のスタイルは維持しながらも、ユーザーがバッテリを着脱できる「セルフ交換バッテリ」機構を採用。バッテリの劣化・消耗を気にせずに利用できる製品とした。同日から受注を開始し、9月中旬の出荷開始を見込む。販売計画については、発売から1年間で20万台を想定している。
 
　同日の記者会見で、渋谷正彦・執行役員国内PC事業本部長は、ユーザーからバッテリに関して「駆動時間が短い」「消耗が激しい」などの不満が寄せられていたと説明。X83はユーザーの声をくみ取った製品であるとし「ダウンタイムの最小化とパフォーマンスの最大化を実現した」と力を込めた。

　ユーザーによるバッテリ交換を可能としたことで、修理などでPCが使えなくなる時間を最低限に抑える一方、冷却性能を高める新小型ダブルファン、ダブルのヒートパイプの採用、筐体設計技術、高速化処理技術を駆使した独自の「エンパワーテクノロジー」の適用などにより、パフォーマンスも確保した。

　バッテリ交換は家庭用のドライバーを用いてカバーを外すだけで簡単に行える。ねじ止めによって落下などの衝撃でバッテリが外れにくくし、破損やトラブルを抑制する構造とした。バッテリ自体も強度や絶縁性に優れた素材を取り入れている。バッテリの損耗度合いはPC上で確認できる。

　画面は13.3型の16：10液晶を搭載。重量の目標値として800～950グラム、薄さは最薄部で17.7～17.9ミリ（いずれもモデル構成によって変化）とし、従来のモバイルノートと同等の水準に収めた。

　愛称の「CHANGER」に関しては、「ゲーム・チェンジャーになる可能性を秘めたビジネスパーソンをサポートしたい」との思いが込められているという。
（藤岡 堯）