ビズリーチの酒井哲也社長と執行役員の小出毅・HRMOS事業部事業部長がこのほど、週刊BCNの取材に応じた。人材活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズを通じてHRの業務領域をシームレスにつなぐことに注力する姿勢を強調した。採用サービス「ビズリーチ」を持つことで得られるデータを生かした顧客支援が可能な点を武器に、ビジネスを強化していくとした。
酒井哲也社長
同社は4月に、採用から労務までの業務をつなぐ新サービス「HRMOS労務」のリリースを発表した。ユーザーにとって使いやすいプロダクトを目指し、担当者の個別業務の効率化に加え、企業内で別の担当者を置きがちな採用管理と入社後の手続きを一連の流れにつなげて扱い、業務を広くカバーして取りこぼしを防げるようにした。
酒井社長は、HR領域でも単体のプロダクトではなく様々な機能をシームレスに統合して顧客体験をつくり出していくSaaS業界のトレンドがあると指摘する。その上で同社の強みとして、ビズリーチを通じて企業側では持ち得ない外部の労働市場のデータを踏まえ、領域や企業規模などごとに水準との比較分析が提供できる点を挙げた。
例えば、採用にかかる期間が大企業の水準と比べて早いのかといった採用に関わる細かな数値が分析できるため、単なる業務の効率化にとどまらない経営・人事的な改善施策につなげられるとする。「世の中のデータを持っていれば全く違う発想ができるため、競合他社との差別化の源泉になっているのは間違いない」(小出執行役員)と自信を見せた。
ITベンダーを通じた販売については、同社が人事システム全般を提供するようになったのに合わせ、パートナーへの支援体制を少しずつ整えてきたという。基本的にはWebを通じた拡販の割合が大きく、現状ではパートナー経由の販売は全体の数%ほどにとどまる。小出執行役員は「われわれがリーチしにくい、特定の企業やエリアに強みを持つベンダーと組ませていただきたいと考えている」と協業の方針を説明した。(下澤 悠)