21.今回のテーマ■ブランド戦略

 中国サムスンが「中国消費財企業対象ブランド価値評価」で4年連続1位に選ばれた。中国北京大学の経営大学院、「光華管理學院」傘下の案例研究中心(案例研究センター)が発表した「2007年中国消費財企業大賞ブランド価値評価」で、中国サムスンは05年から4年連続1位に輝いた。中国サムスンのブランド価値は06年よりも7.9%増加した560億元と評価されている。続く2位は中国のHaier(472億元)、3位はNOKIA(411億元)、4位は上海Volkswagen(302億元)と、北京オリンピックのスポンサーとなったブランドの価値が高く評価された。日本企業は9位にホンダがランクインしている。

 評価の対象になったのは中国企業61社とグローバル企業39社である。評価方法は、消費者へのアンケート調査とマスコミに報道された企業の社会貢献活動を総合的に評価した順位であり、05年から発表されている。

 「光華管理學院」は、中国サムスンが北京パラリンピックのサポートをはじめ、中国内での社会貢献活動に非常に積極的であることを高く評価しているという。

 サムスンは中国で自社の携帯電話ブランドである「Anycall」の名前をつけた開眼手術支援「愛之光行動」、聴覚サポート犬訓練センターの設立、希望小学校の設立、中国内の法人1社が一つの村を支援する「一心一村行動」を行っている。希望小学校は中国の山間地域に既に45校設立していて、2010年まで100校の小学校を建てる計画を持っている。

 中国でサムスンはコカコーラと並び、中国社会に最も貢献する多国籍企業といわれている。「社会貢献に国内も国外もない。みんなが幸せになる経営を目指している」と同社はコメントする。中国に貢献する企業というブランドイメージを持つことは、マーケティング的にも重要なことである。

 中国サムスンは08年、前年比25%増、331億米ドルの売上高を見込んでいる。だが、金融危機は中国をも襲っていて、同社の09年の売上高は15%程度しか成長しないだろうと予測されている。

 とはいえ、不景気こそ企業ブランド価値が評価されるチャンスである。サムスンが中国で実施してきた社会貢献がどれほどの価値を発揮するのか、09年はその実力が測られることになりそうだ。(趙 章恩●取材/文)