解剖!メーカー流通網

<解剖!メーカー流通網>43.セイコープレシジョン 販売代理店網の構築に着手 3年間でシェア10%を目標に

2009/12/10 20:45

週刊BCN 2009年12月07日vol.1312掲載

 セイコープレシジョンでは、ロードバランサーの販売で直販メインから間接販売に切り替えようとしている。販売代理店網を構築することにより、これまでアプローチできなかったユーザー企業に対して拡販しようとしており、ビジネス領域の拡大を図る。

 現在、国内ロードバランサー市場で同社のシェアは1%程度という。土屋一典・システム事業部ソリューション営業部長は、「このシェアを今後3年間で10%まで引き上げる」としている。そこで、ネットワーク系インテグレータを中心に販売代理店として確保することを決断。現段階で3社と交渉を進めている。そのうち、1社は来年早々に同社の製品を担ぐ模様だ。土屋営業部長は、「来年3月までには、できるだけ多くの販売パートナーを確保したい」考えを示す。販売代理店に対する支援策については、営業組織の人員が販売代理店の営業に同行するほか、技術トレーニングや情報交換できる場の設置などを進めていく。

 具体的な販売のアプローチ先については、中堅規模システムを対象にリプレース需要を掘り起こしていくという。「既存顧客から、コストの見直しでリプレースしたいとのニーズが出ている」(土屋営業部長)。販売網を確立することで、通信事業者のサブシステムをはじめ中堅企業や中小企業を対象に拡販して行く方針だ。

 これまで直販が中心だったのは、「製品のラインアップが、他社と比べて十分にカバーし切れていなかったため」(大西宏明・システム事業部ソリューション開発部長兼タイムビジネス担当部長)と打ち明ける。昨年まではミドルレンジの機種だけを提供していた。しかし、今年に入ってからは下位機種の発売で製品領域を拡大した。大西開発部長は、「近い将来、ハイエンドの製品も市場投入する予定」という。製品ラインアップを広げたのに伴い、間接販売が可能と判断したのだ。(佐相彰彦)

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