時流に乗る
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| ブラザー販売 片山俊介 社長 |
リーマン・ショックが実態経済に波及し、2009年の始まりは「炊き出し(派遣村)」だった。金融恐慌は避けられたが、次は雇用に影響が出て上場企業の2割が給与を削減した。消費マインドは相対的に低下し、IT市場全体の規模が小さくなっている。この状況下にあって、2010年も政府系の大きな投資はないし、新規採用などは厳しく、09年と同じ市況を想定せざるを得ない。
当社の製品は、SOHOや小規模企業・小売店などをターゲットにしている。ただ、「JUSTIO」シリーズには、耐久性の高いプリンタがラインアップされたことで、最近は中堅・中小企業(SMB)の一般オフィスにも対象を広げられるようになった。当社製品は、「最低限の投資まで渋っていれば、事業ができない」と考えるSMBに波及すると考えている。
「JUSTIO」は、省スペース・多機能・低価格のプリンタで、顧客が要求するコストパフォーマンスの時流に乗せて、いい意味での“ユニクロ的”な路線を追求したい。家電量販店向けの販売強化策に加え、SMB向けではサービス、フォロー、ソリューションに力を入れていきたい。
当社製品の3割が建設業に導入されているように、新しい付加価値を与えることができるソリューション展開がすでにできている。こうした事例を“横展開”し、早い段階で店頭販売とチャネルを含む訪問販売比率を5対5にしたいと考えている。