海外市場での勝ちパターン、売れ筋商材のつくり方のようなものがみえてきた──。キヤノンMJアイティグループホールディングス（キヤノンMJ-ITHD）の浅田和則社長は、キヤノングループやキヤノン製品との連携強化によって、自社のIT商材の海外市場へ展開する方策に手応えを感じている。

「勝ちパターンがみえてきた」

　中国市場では、とりわけカメラや複写機などのキヤノン製品が高い評価を得ている。反日感情が根強く、競争も激しい巨大市場ではあるものの、中国で最も成功している日系企業といわれるほどだ。キヤノンMJ-ITHDはここに着目し、まずはキヤノン製品に絡むITソリューション商材の拡充に力を入れている。

　具体的には、2013年11月、グローバル展開を進める日系企業向けに、ICタグを活用した「正規品判定」サービスをスタート。偽造や複製がほぼ不可能なICタグを商品に添付し、商品が正規品かどうかを販売店やエンドユーザーがAndroid OSを搭載したスマートフォンなどに専用アプリをダウンロードすることで判別を行う仕組みだ。

　まずは、キヤノンが中国で販売するデジタル一眼レフカメラの一部製品パッケージに添付。正規品判定に役立てている。次号で詳報する。（安藤章司）