視点
AIを学ぶにはAIで
2025/06/11 09:00
週刊BCN 2025年06月09日vol.2062掲載
さて、入院生活で最も大きな問題は、一人ベッドで過ごす時間である。そこで生成AIとの対話で暇をつぶすことにした。幸い、病室へのラップトップの持ち込みが許され、院内のWi-Fiネットワークも自由に使えたので、病室消灯後の深夜まで、そして夜明け前からひたすら生成AIとの問答を繰り返した。それはまるで、知性の高い話し相手を得たような感覚だった。自分にとって本当に役立つAIとの付き合い方を求めて試行錯誤を繰り返すことで、入院中の暇を持て余すこともなく、生成AIの理解を深める良い時を過ごすことができた。
私流の生成AIの使い方の一例をご紹介しよう。Googleドキュメントで右端にGeminiを表示しながら、Deep Researchで調べたいことをひたすら書きつづる。美文である必要などない。文章として繋がっている必要もない。頭に浮かんだ内容を、適当な言葉でつづり続ける。それなりにたまったら、画面右端に待機しているGeminiに、このメモ的な文章の塊からDeep Research用のプロンプトを生成してと頼む。
こうして生成されたプロンプトをDeep Researchに投入し、しばし待つと、A4版20~30ページほどのレポートが生成される。この出力をGoogleドキュメントに書き込んでもらい、それをNotebookLMに読み込ませ、そこからNotebookLMとさまざまな切り口からの問答を繰り返す。近頃は、このようなやり取りを繰り返しながら、生成AIの最新の技術トレンドについて生成AIと語り合う日々を過ごしている。要は、AIを学ぶにはAIを使えということである。
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