日本でKDDIと協業する通信キャリア、ブリティッシュ・テレコム(BT)がアジア・パシフィック地域の人員体制を強化します。

 SaaSが日本国内でブームになりつつあった3年ほど前、BTが英国でキャリアの立場でSaaS配信に成功していたという情報を得ました。つまり、「土管(通信回線)にコンテンツを流す」ことで利益を得る体制は、すでに築けています。いまのところ、KDDIとの協業効果はみえていませんが、BTがキャリアのクラウド・サービス提供のモデルになっていることは間違いないでしょう。

 日本では最近、大手ITメーカーの日本IBMなどが、キャリアのクラウド・サービス提供を支援する動きが活発化しています。すでに、ソフトバンクテレコムやニフティが日本IBMのクラウド基盤でサービス提供を開始しています。日本に限らず、クラウド普及に回線が重要な役割を果たすことは、誰もが承知しているところ。しかし、日本では、その“胴元”であるキャリアの動きが鈍い。これが、日本のクラウド普及を遅らせている要因ともいわれています。

 BTはキャリアとして、中国に攻め入ります。NECや富士通など大手ITメーカーも、中国にクラウド拠点を置き、中国ローカル企業などを攻めますが、キャリアとの連携は不可欠です。BTの世界的なインフラや、クラウドに関するノウハウが必要になる時が来ると思われます。(谷畑良胤)

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BT、アジア・パシフィック地域で人員体制を強化、中国企業にも攻勢
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2010.9.13」より