本当なのでしょうか――。調査会社のノークリサーチによれば、2011年のPCサーバー市場が2010年を上回るというのです。東日本大震災後には、とても想定できなかったことが起きています。これも、いわゆる「想定外」ではないでしょうか。
震災後にサーバーメーカー各社から聞き取りをしましたが、その時点では、「売りたくてもモノがない」の一点張りでした。東北地方のサーバー工場が被災していたり、サプライチェーンの寸断で部品の調達が滞っていたりしたのです。この言葉の裏を返せば、モノが流れれば、震災後でも、売る自信があったということだったのです。
想定より早く復旧しました。これに加え、仮想化によるシステム統合や、災害を経て事業継続などを見越して改めてクラウド環境へのシフトが顕著になったようです。クラウド化が進めば、データセンター側のサーバーを増設する必要があります。だから、全体としてPCサーバーが伸びる、という結論に達したのです。
仮に、震災がなかったらどうでしょうか。おそらく、ここまでPCサーバーが伸びるというデータは出てこなかったでしょう。新潟県の地震に際してもそうでしたが、“震災特需”が生まれそうです(谷畑良胤)
【記事はこちら】
ノークリサーチ、活気づいた2010年度のPCサーバー市場、11年度も拡大の見込みメールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.6.20」より