【コロケーションサービス(colocation service)】
データセンターを運営する事業者が、システムを設置・運用するためのラックスペースや電源、通信回線などを顧客に提供するサービス。ハウジングともいう。
データセンター(DC)事業者が、顧客にサーバーや通信機などの情報システム機器を設置するためのラックスペースや電源、通信回線などを提供するサービス。ハウジングともいう。場所貸しとして機器を預かるだけのサービスと、機器の運用・保守までをサービスに組み込んで提供する場合とがある。顧客は、自社で場所や設備を用意・運営するよりも安全で、コストを抑えることができる。
コロケーションサービスは、従来、東西NTTなどの基幹通信網を保有する通信事業者が、その他の通信事業者のサーバーなどを専用の施設に預かり、低コストで高速通信を提供するサービスだった。しかし、近年ではインターネットの普及に伴う企業の通信回線需要の増大や、顧客のシステム構築・運営を一か所で効率よく行うことができることから、ISP(インターネットサービスプロバイダ)やSIer(システムインテグレータ)が、自前のDCを用意してコロケーションサービスを展開している。
東日本大震災以降の首都圏の電力供給不足への懸念によって、急な停電が発生しても、DCの自家発電装置を使って、安定して電源を供給できるサービスとして注目されている。
DCで利用される類似のサービスとしては、レンタルサーバーやホスティングサービスがある。これらは、DC事業者が用意したシステムの機能をインターネットを通じて使用する権限を与えるもので、顧客側で機器を用意する必要がないという点で、コロケーションサービスとは異なる。
IDC Japanは、コロケーション/ホスティングサービスなど、DCアウトソージングの2012年の国内市場規模を前年比9.9%増の1兆1298億円、11年~16年の年平均成長率を7.6%と予測している。