三菱ケミカルホールディングス(HD)は、グローバルレベルでのタレントマネジメントを実践する段階で悩んでいました。三菱化学と三菱ウェルファーマの共同持株会社として三菱ケミカルHDが誕生したのが2005年。2010年には、現在の4事業者体制になってグローバル事業は飛躍的に拡大しましたが、世界で抱える人材を十分に活用できる体制は整っていませんでした。
統一型か共生型か――。タレントマネジメントを検討するなかで、企業が直面する問題です。三菱ケミカルHDも例外ではありませんでした。統一型は、グローバルレベルでシステムを一元化する方法で、業務評価制度やグレードなど、統一する部分が多いのが特徴。一方、共生型は評価や制度の仕組みは各国の個別最適に任せて、システム構築のスピードを重視する方法です。
外資系企業のタレントマネジメントシステムをみると、統一型が目立ちます。ITベンダーのセミナーなどでは導入事例が華々しく語られますが、日本企業にとっては実現のハードルが高いのが現実です。
三菱ケミカルHDはどちらを選んだのか。グローバルレベルでのタレントマネジメント実践の軌跡を取材しました。(信澤健太)
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<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>「共生型」のタレントマネジメントを実践 進展するグローバル化に対応メールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.11.27」より