国内IT市場で伸びているのは、ほぼクラウドだけの状況です。ただし、SaaS、PaaS/IaaSで構成する2011年度のクラウド市場はまだ2000億7600万円の規模でしかありません。しかも、中小企業向けのSaaS市場は、ここ数年ほとんど伸びていません。複数の市場調査会社が予測していた規模に達していないのです。
ITに関して、「やりたいことができればいい」という中小企業の経営者は少なくありません。ですが、「クラウドサービスの採用=コスト削減」という思い込みがあって、コスト削減効果への過剰な期待が幻滅感を招いている可能性があります。
ITベンダーがなすべきことは何か。ミック経済研究所の平山浩二調査第二部部長・主任研究員に、国内SaaS市場の実態と傾向、そして成長のカギをたずねました。(信澤健太)
【記事はこちら】
<市場講座 数字で読み解くIT市場のツボ>アナリストが読む「SaaS」 上位ベンダーの寡占傾向が強まるメールマガジン「Daily BCN Bizline 2012.12.18」より