縁あって、伸び盛りのベンチャー系クラウドインテグレータを取材する機会に恵まれました。会議室に通されてまず気づいたのは、卓上にある複数の「電源」と「ビデオ会議システム」、そして誰でも自由に使える「Wi-Fi」。会議室の「IT三種の神器」がちゃんと揃っていることです。

　いまどきアジアの新興国のITベンダーでもこのくらいは揃っているのですが、グローバル時代をリードしているはずの日本の老舗SIerの会議室では、驚くべきことにこの三つが揃っていることは実はまれです。

　かろうじて電源は会議室の隅っこに一つ二つ古ぼけたソケットがあったとしても、ビデオ会議システムは、そのつどホコリっぽい倉庫から出してきたり、Wi-Fiがなかったり、もっとひどいと、3Gの電波すら届かないところに会議室があったり……。

　格式を重んじる役員応接室ならともかく、会議室には最低限のIT設備は整えたいもの。「うちは客先常駐がメインだから、会議室は最低限でいい」と割り切るなら別ですが、海外を含む遠方から来るお客さまに、「私たちもITを利活用しています」と見せる演出も重要な営業になるのではないでしょうか。（安藤章司）

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